いつもと変わらない朝… 学校へ迎うお嬢様達をお見送りして掃除をしているとけたたましく電話が鳴り響いた。 “もしもし” 『おぉ…この声は〇〇君かな?』 “ご主人様!?いっ…一体どの様なご用事でしょうか…” まさか…<お嬢様達との関係>がバレた!? 『あの娘達は元気にやってるかな?』 “は…ハイ皆様元気過ぎるぐらいに” 『そうか、じゃぁ、一人ぐらい増えても平気だね』 えぇっ!!お嬢様が一人増える!? 『まぁ…正確に言うと<帰ってくる>んだけどね』 “帰ってくる?” 『あぁ、実は君が屋敷に来る少し前にイタリアに留学させてた娘がいてね… その娘が日本に帰ってくる事になったんだよ。もう少しでソッチに着く頃だから可愛がってやってくれ(笑)』 “あの…ご主人様!!ちょっと!!” 切れてしまった… “まったくご主人様はいつもこうなんだ…” 愚痴を垂れながら掃除を再開しようとした時、玄関が開き一人の少女が入ってきた。 「よいしょ…よいしょ…う〜やっぱ重いぃ〜」 この少女がご主人様が仰っていた<新しいお嬢様>なのか? しかし門から少女一人ではとても持ってこれない様な荷物の量だ… 1:その胸に入ってる荷物をお持ち致しますよww 2:まさか…不審者!? 3:あっ!!少女がつまずいた!! しかし凄い荷物の量だな等と考えてると… 「キャッ!!」 いけない!!少女がつまずいた!! 必死で走り少女の元へ!! しかし… ドサーー!!バキッ!! 『グハァ!!』 少女に辿り着くまであと少しの所で荷物の雪崩に飲み込まれてしまいました… なんとか荷物の山をどかして起き上がると… 「ククッ…だっ…大丈夫??」 『な…何とか生きてます。』 「貴方が執事さん?」 <少女>はエクボが可愛らしい笑顔で顔を近づけて尋ねてきた。 『ハイ。私が執事でございます。あの…貴方が留学なさってた…』 「ウン、<まいは>って言うの。舞う波って書いて舞波。悪いんだけどさ荷物部屋まで運んでくれないかな?執事さん。」 私はついつい舞波お嬢様のご立派な胸に意識を奪われていました… 千聖お嬢様のでっかーと良い勝負かもしれない… 「ちょっと!!聞いてます!?」 1:『千聖お嬢様とどっちがでっかー何でしょう…』と口にしてしまう 2:『スイマセン!!聞いてませんでした!!』と正直に話す 3:執事、暴走 “スイマセン…もう一度宜しいですか?” プクッーっと膨れっ面になる舞波お嬢様。 「荷物を部屋まで運んでっていったの!!」 そう言うと凄い量の荷物を私に放って… 本当にあの門から舞波お嬢様はこの荷物を持ってきたのでしょうか… 数回舞波お嬢様の部屋と玄関を行き来して最後の荷物を運びに取りかかりました… “あの舞波お嬢様…” 「んっ?何?」 “この荷物の中身は…” 「歴史の本だよ。」 “歴史…ですか?” 「執事さんは歴史好き?」 急に顔を近づけて覗き込む様に尋ねる舞波お嬢様… 1:ハイ!!大好きでございます!! 2:いや…あまり得意では無いですね… 3:舞波お嬢様に見とれてしまいテンパる しかし舞波お嬢様は可愛らしい… このエクボ… そしてでっかーww 千聖お嬢様と並べて小一時間は見ていたい… …っ!!私は何を考えているんだ!! 初対面だぞ!!初ょ・対ぃ・面っ!! あぁ…私は汚れてしまったのね… 「…さん!!執事さ〜ん!!」 “あっ!!ハイッ!!大好きです(胸が)” 「ホントォ〜♪じゃぁさ…」 “えっ…あの…” その後延々と続く舞波お嬢様の歴史知識のマシンガントークならぬガトリングトーク… しかしそんな笑顔で語られる舞波お嬢様を止める事は出来ませんでした… 気付いて見ればお嬢様達が学校から帰ってくる時間!! しかしまだまだ舞波お嬢様は語ってらっしゃる… その時!! 1:リ ・―・リ<ただいまぁ!!執事さんいるぅ? 2:この気配はまさか愛お嬢様!! 3:誰か好きなお嬢様をどうぞ(複数でも可) 「「ただいまぁ〜」」 舞波お嬢様のガトリングトークを止めたのは2人のお嬢様の帰宅の挨拶でした 「執事さぁん♪いないんですかぁ?」 「桃子ちゃん、きっと私達を驚かそうとして隠れてるんだよ」 「もぉ達からは逃げらんないですよぉ♪」 そんな2人の声が玄関で聞こえる… 「今の声って桃子ちゃんと千聖?」 舞波お嬢様がドアを開けながら尋ねる… “ハイ多分その2人かと…” 「「こっちかぁ〜!!」」 千聖お嬢様と桃子お嬢様がドアを開ける音を聞きつけ舞美お嬢様の様な速さで向かって来る!! “舞波お嬢様!!危険ですよ!!” 廊下に出ようとした舞波お嬢様を引き寄せて2台の暴走機関車から避難させる。 「「トウッ!!」」 2人同時に舞波お嬢様の部屋のドアを破りWBC出場選手も真っ青のヘッドスライディングで突入してきた!!!! 「あっ危ない!!」 舞波お嬢様が言ったのと同時に崩れる荷物!! ドサーーー!!コツン♪ 「「いったぁい」」 本の下敷きにはならなかったものの2人の頭に写真立てが落ちた… 「千聖!!この写真舞波っちだよ♪」 興奮して話す桃子お嬢様 スリーショットの懐かしい写真に夢中で目の前の本人に気づかない様子… 「桃子ちゃん!!舞波ちゃん!!そこにいる!!」 千聖お嬢様の一言で舞波お嬢様と千聖お嬢様と桃子お嬢様の目が合いなんだか執事が居づらい状態に… 1:しばらく席を外しましょうか… 2:(写真を見て)三人は仲が宜しかったんですね… 3:執事、完全に沈黙、後…暴走 4:他のお嬢様達までやって来て凄い状況に… 固まる三人の間に落ちている写真立てを拾い上げる… 今より少し幼い三人が寄り添って映る写真が大事そうに入れられている… “三人はとても仲がよろしかったんですね…” 「うん、私の大切なお友達なんだ」 舞波お嬢様が笑顔で答える。 「「舞波ぁぁぁ」」 泣きながら舞波お嬢様に抱き付く2人。 その2人に困った様な顔をしながら笑顔で答える舞波お嬢様。 しばらく三人で楽しそうに語り合う姿を見て私もつい笑いながら三人のお嬢様達の話を聞いてました。 その夜… 他のお嬢様達とも再会の挨拶を済ませて 部屋に戻る途中の舞波お嬢様に話かけられました 「ねぇ執事さん。」 “なんでしょうか?” 「執事さんって人気者だね(笑)」 “人気者…ですか…” 「だってみんな言ってたよ」 “何と仰ってたのですか?” 「執事さんは渡さないよって(笑)」 “…お恥ずかしい” 「またお話してくれる?」 “私で宜しいのならいつでも” 「フフッ、なんか執事ってよりはお兄ちゃんみたいな人だね。話しやすいし。」 “わ…私が!?めっ…滅相も御座いません!!” 「疲れちゃったから寝るね…おやすみなさい執事さん(笑)」 舞波お嬢様はそう言うと可愛らしい笑顔で自室に戻って行かれました。 一瞬その笑顔に心を奪われてしまいました。 また明日から新しい朝が始まる なんだか上手くやってける気がしました。