「痛みはひいてきたから大丈夫だよ愛理」 「無理しちゃだめだよ栞菜。まだしばらくは安静にしてなくちゃ・・・」 車椅子に座っていらっしゃる栞菜お嬢様に寄り添っておられる愛理お嬢様。 つい先日お外で遊んでいた際に高い所から落ちてしまい、栞菜お嬢様は足を怪我してしまいました お医者さんの診断の結果は、幸い骨折にはいたりませんでしたが決して軽い怪我ではなく、しばらくの間大事を取ってほしいとの事で・・・ こうして車椅子をお使いになっているのです。かつて愛理お嬢様がお使いになられていたあの車椅子を。 「愛理ずっとこれ使ってたね。まさか、私が使うなんて」 「そうだね。よく栞菜に車椅子押してもらったから今度は私が押してあげる」 「ありがとう愛理・・・」 心配です。皆さんの前、特に愛理お嬢様の前ではいつもとお変わりの無い様子ですが、 やはりまだ痛むのでしょう。時折お顔を曇らせていますので・・・ 「あっ執事さん!」 愛理お嬢様が僕に気付かれたご様子です。 1 「一緒に栞菜の車椅子押してほしいな」 2 「ごめん・・・ちょっと用事あるから栞菜をお願いしてもいい?」 3 「・・・やっぱりいい、なんでもない」 「一緒に栞菜の車椅子押してほしいな」 「・・・よろしいのですか?」 「いいよね栞菜。執事さんに押してほしいよね」 「う・・・うん////」 愛理お嬢様の隣でゆっくり栞菜お嬢様の車椅子を押していきます 「懐かしいな、前は私が執事さんに押してもらってたよね」 「はい。よくこうしていましたね」 思い返せば愛理お嬢様はご自分で立ち上がる事すら困難でした。よくあの状態からここまで・・・思うたびに胸が熱くなります。 「こうやってゆっくり押してもらいながら外眺めてたな」 ・・・僕の他愛のない話に、瞳を輝かせて聞き入っていた愛理お嬢様のお姿は今もこの目に焼き付いています。 今の様にご活発になられる前の愛理お嬢様も魅力的でした。 などと言ったら怒られてしまいますよね。気丈な方ですから 「覚えてる?いつだったか私の肩にすずめが止まってさ」 「はい、あの時はびっくりなさっていましたね」 「・・・・・・・・・」 「栞菜どうしたの?なんか黙ってるけど」 「・・・・・・なんでもない」 どうなさったのでしょうか、栞菜お嬢様。何やら少しご機嫌がよろしくなさそうです 1 「やきもちやいてるの?」と愛理お嬢様が 2 栞菜お嬢様ともお話いたしましょう 3 「・・・一人にして」と栞菜お嬢様がつぶやきました 「もしかしてやきもちやいてるの?そうでしょ」 な、なんという事をおっしゃるのです愛理お嬢様?! 「・・・・・・違う」 「嘘だ〜。私が執事さんと話してるからさみしいんでしょ」 「だから違うってば」 「耳赤いよ栞菜。素直にそうだって言えば?」 「もう愛理!いじわる!」 栞菜お嬢様がお顔を赤くさせて愛理お嬢様をぽかぽか叩いています。 「栞菜〜痛いよ〜」「許さないもん!愛理のばかぁ!」 こうして見ているとお二人は仲がよろしいですね。栞菜お嬢様に懐く黒猫ちゃんは愛理お嬢様にもよく懐きます。 「あんまり叩くと一緒にお風呂入ってあげないよ」 「いいもん!私一人で入るから!」 「だめだよ、なるべく一人で何かしちゃだめってお医者さんに言われたでしょ〜」 「愛理〜〜こっち来て〜〜」 いきなり外から雅お嬢様の声がしました。 「あっみやが呼んでる。ごめん執事さん、栞菜、ちょっと待ってて」 か、栞菜お嬢様と二人きりになってしまいました。 「・・・し、執事さん・・・」 「はい、どうしました栞菜お嬢様?」 「・・・ふ、二人だね、あはははは////」 急に愛理お嬢様がいなくなってしまったので戸惑っていらっしゃるご様子です。 実は僕も・・・気が気ではありません。ちょっとそわそわしています・・・ 1 とりあえずまた車椅子を押しましょう 2 少し栞菜お嬢様とお話をしましょうか 3 「し、執事さん・・・!」と栞菜お嬢様が立ち上がろうと・・・ 少し栞菜お嬢様とお話をしましょうか。 「あ・・・執事さん・・・」 ゆっくりと車椅子を押しながらお話をいたしましょう。栞菜お嬢様・・・ 広いお屋敷の中を少しづつ歩いていきます 「執事さん、私重くない?」 「そんな事はありませんよ」 「本当に?愛理は細いから私の方が重いでしょ」 うふふふふ、と微笑む栞菜お嬢様。その笑顔・・・好きですよ。 「いいな・・・愛理は。私にないものいっぱい持ってて」 でも、せっかくのその笑顔もすぐに物憂げな表情に変わってしまいました。 「愛理は・・・優しくて、いつも笑ってて、話すと元気にしてくれるんだ」 と思ったらまた笑顔になりました。栞菜お嬢様は表情がよくお変わりになりますね。 「私、愛理が好きだよ。執事さんが好きになるの当たり前だよね!」 「えっ////あ、あああ、あの、その////」 「何赤くなってんの?あははは、執事さん分かりやす〜い」 1 もう、からかうのはおやめになって下さい! 2 栞菜お嬢様も愛理お嬢様が好きなのですね。お気持ちが伝わってきます 3 栞菜お嬢様が「私も・・・執事さんが好きだから」と・・・ 「もう、からかわれるのはおやめになって下さい栞菜お嬢様」 「執事さんも愛理が好きでしょ?だって目の輝きが違うもん」 「・・・栞菜お嬢様!////」 悪戯っぽく微笑む栞菜お嬢様。 安心しました。お怪我をなさった時はどうなるかと思いましたが、いつも通りですね。 「栞菜お嬢様も愛理お嬢様がお好きなのですね。お気持ちが伝わってきます」 「うん。愛理はね、最初に仲良くなったんだ。河童河童って連呼してて変わった子だって思った」 河童、ですか。今でも時折おっしゃってますね。 「・・・私も、執事さんが好きだよ」 「栞菜お嬢様・・・」 「いいな。ちょっと愛理に嫉妬しちゃいそう。車椅子の時から執事さんと一緒にいて」 そ、そんな事はありませんよ。おそらくですけど・・・ 「ねえ執事さん、お願いがあるの。聞いてくれる?」 「はい、どの様なお願いでございましょうか?」 「えっとね・・・ 1 しばらく私と一緒にいて・・・」 2 足さすって。執事さんがしてくれたら早く治りそう」 3 明日、私とお風呂入って・・・////」 足さすって。執事さんがしてくれたら早く治りそうだから」 包帯を巻いているその足が痛々しいです、栞菜お嬢様・・・ 僕にできる事なんてこんな事くらいでしょうけど、貴女の痛みが和らぐのなら喜んでさせていただきます。 「執事さんの手あったかい」 「栞菜お嬢様・・・」 そっと大切なものに触れる様に優しく、痛みが和らぐ様に祈りを込めてその足を撫でて・・・ まだこんなに腫れています。余程強く打ち付けてしまったのでしょう。 改めて思いましたが骨折しなかったのは奇跡かもしれませんね。本当に良かったです。 「んん、痛いっ」 「ごめんなさい!大丈夫ですか栞菜お嬢様」 「・・・やっぱりまだ痣はひかないか。そんなに経ってないもんね」 微笑んでいましたがその表情はどこか物憂げというか、複雑でした。 まだもうしばらくかかりそうですけど・・・治るまで僕がしっかり介護させていただかなくては 「あ、あの、執事さん・・・もうひとつお願いしてもいい?」 「はい。何なりとお申し付けください」 「・・・あ、明日ね・・・わ、私とお風呂・・・入って////」 一瞬栞菜お嬢様が何をおっしゃったのか分かりませんでした。 少し経ってようやくその言葉の意味を理解して・・・ 「そ、それはできません!いくらお嬢様のお願いでも!」 「いいんじゃない?入っても」 あれ?このお声は栞菜お嬢様ではない、いったいどなたがお答えしたのでしょうか? 「私がいない間に栞菜ってば大胆なのね」 「あ、ああ、愛理お嬢様!!いつからいらっしゃったのですか?!」 「執事さんが栞菜の足をさすり始めた時から」 あわわわわ・・・ここ怖いです愛理お嬢様ぁ。 「でも私も一緒に入りたいな。執事さんだけじゃ大変でしょ?」 「は・・・はい」 「じゃあ明日お風呂ね。待ってるから・・・栞菜」 「う、うん・・・愛理」 愛理お嬢様は笑顔でした。満面の、とまではいきませんがにこやかでした。 僕の気のせいでしょうか・・・?愛理お嬢様の背中に何やら阿修羅様の顔が見えている気がしてなりません あ、明日は・・・穏やかにいけばよいのですが・・・ 州´・ ∀ ・)<お風呂♪ ノk|;‘−‘)<・・・執事さん・・・
(o・v・)<さ、三本同時・・・ (*//v//)<・・・ムリれしゅよぉ/// リ;・一・リ<舞ちゃん何考えてるの…? (マネ)<やらしいんだなこっちの舞は リ ・一・リ<執事さん好きだよ! (マネ)<こっちの千聖は素直なんだな (執事)<今日はお屋敷が静かですね・・・ 州*‘ -‘リ<執事さんひさしぶりだゆー