愛理お嬢様はようやく笑顔を取り戻してくれました。 だがしかし、その笑顔がこの先二度と曇らないとは言い切れません。人間の気持ちはうつろいゆくものですから・・・ 嬉しくなったら嬉しいままで変わらなければいいのに・・・無理なお願いですけどね。 僕も人間なら愛理お嬢様も同じ人間なのです。善いのか悪いのかとは別に、人間だから。 だから思うとおりになどいかないんだな。でも、それが重荷になっている気がする。 嫌がっても簡単には変えられない事だから、いったいどうしたらいいのだろうか? また僕の悪いくせだな。こうしてすぐ悪い方向に考えてしまう。たまには考えすぎない事も大事なはずだ 「執事さぁ〜〜〜ん・・・ひぃ〜〜ん」 ・・・なんだ?いま、どこからか僕を呼ぶ声が聞こえたぞ。 「助けてぇ〜〜。ひぃ〜〜〜ん・・・」 ここはお屋敷ではなく外・・・いったいどこから声が聞こえてきてるんだ? 1 おそらくお屋敷だろうな 2 ・・・あの木の上から聞こえる気がする 3 空耳だな。さっさと掃除してしまいましょう ・・・よく耳を澄ませるんだ。助けを呼ぶ声をもっとよく聞くんだ。 「執事さんどこぉ〜〜?こわいよぉ、こわいよぉ〜〜」 必ず分かるはずだ。分からないはずなどあるわけがない。 「・・・・・・?!」 この木の上から聞こえた気がしたので見上げると、そこには 「いたぁ!ひぃ〜〜ん怖かったよぉ執事さぁ〜〜ん!」 「ゆ、友理奈お嬢様?!なぜその様なところにいらっしゃるのですか?!」 あらあら制服姿で・・・すでにお帰りだったのですね。なんだか少し前にもこんな光景を見た気がします。 確か友理奈お嬢様では無かったですが・・・それはさておき、どうやってお助けすればいいのだろうか? 「ひぃ〜〜ん・・・おりれないよぉ〜〜」 1 なぜその様な場所にいらっしゃるのです・・・? 2 ロープを持って上がり、下に垂らせば降りられるはずだ 3 お仕置きです、しばらくそこにいなさい 貴女という方はまったく・・・お帰りの挨拶もなさらず何をなさっているのですか!! 「なぜその様な場所にいらっしゃるのです?」 「・・・・・・鳥さんと遊びたかったの」 「鳥さん・・・ですか?」 「うん。でもここにはいなかったみたい。ちゃんといないって言ってほしいよね。えへへぇ」 友理奈お嬢様が笑って・・・ついさっきまで泣いていたはずではないのですか? ・・・いけないと思いつつも下から覗いてしまいました。ゆ、ゆ、友理奈お嬢様のスカートの中を・・・ 縞模様の下着、とてもお似合いですよ////もっと拝見してもよろしいでしょうか・・・? 「ひぃ〜〜〜ん執事さぁん、助けてぇ〜〜」 かと思ったらまた泣き出してしまいました。ころころと感情が変わる御方です・・・ いけないと思いつつ少しの間縞模様の下着を拝見して・・・いや真面目に考えなくては 1 僕一人じゃ手に負えない。どなたか助けをお呼びしよう 2 飛び降りてください!僕が受けとめます! 3 やはりロープを持って上がり、下に垂らすしか・・・ 「友理奈お嬢様、飛び降りてください!」 「えぇえ?!やだ、無理!無理だよぉ!」 「僕が受けとめます。怖いのは一瞬だけですから!」 「・・・・・・ほ、本当に?痛くない?」 はい。貴女は何もご心配なさらずに飛び降りていただければよろしいのです。 「う〜〜、わかったよぉ。じゃあ・・・いくよ」 あ、ま、また縞模様の下着が見えました。 ・・・余計な事を考えるな!僕の馬鹿、馬鹿!馬鹿!! 「きゃああああああああ!!」 あっ待ってください友理奈お嬢様、まだ心の準備が・・・待ってください、いやああああ!! 「きゃっ!!!」「うあああっ!!!」 ・・・ど、どうなったんだ?僕は・・・ 「・・・・・・・・・」 友理奈お嬢様ははぁはぁ息をしながら僕の胸の中に・・・どう受けとめたのかわからないが、お姫様抱っこの体勢だった。 「し、執事さぁん・・・怖かったよぉ・・・」 瞳を潤ませています。もう泣かないでください、貴女は無事に降りる事ができたのですよ 1 安心なさる様にしっかり抱き締める 2 あ・・・腕が笑っている、ひ、膝も・・・ 3 泣かないのは・・・無理か。ならば泣き止むまで支えます! 「大丈夫ですよ友理奈お嬢様」 「ほんとぅ・・・?」 不安そうに僕を見つめるそのお顔を見てたまらなく不安になり、抱き締めてしまいました。 「執事さぁん」 「もう不安は無くなりましたか、友理奈お嬢様」 「・・・・・・・・・痛いよぉ・・・」 そうおっしゃる友理奈お嬢様は微笑んでいました。良かった、もう大丈夫ですよね。 すらりと伸びた長い手足、美しく整い大人びたそのお顔。落ち着きのある低めの柔らかいお声。 体を構成するパーツはどれも大人の女性の様に美しく完成されています。 しかし内面だけはまだ無邪気な友理奈お嬢様・・・ 「執事さんありがと。もう大丈夫だよ!」 ぴょん、と僕の胸から飛び降りました。 「頼りになるねぇ執事さんは。これからも助けてほしいな」 「あ、ありがとうございます・・・////」 そして僕の頭を撫で撫でと・・・なんだか、子供をあやす様な仕草ですね。 「執事さん、ありがと!」 友理奈お嬢様は僕の前髪をかきわけて・・・ ¨ちゅっ¨ 「じゃあね執事さん。えへへぇっ////」 ああ・・・なんとかわいらしい。少し照れてお顔が赤いのがまた・・・//// 友理奈お嬢様は屈託の無い笑顔がとても魅力的です。 基本的に良くも悪くも自由なお嬢様なのです、誰に対しても常に自然体で・・・ 「あっ鳥さん!いたぁ、遊ぼうよぉ〜〜」 ゆ、友理奈お嬢様?!また木に登って・・・ああ、あんなに高いところに 「あ〜〜ん鳥さん待ってぇ。いっちゃだめぇ!待ってぇ〜」 ・・・あははは、はは・・・登っちゃだめですよ、降りられなくなっては危ないですから・・・もう遅いですけど 「執事さぁ〜〜ん、助けて〜〜ひぃ〜〜〜ん」 ・・・どのお嬢様も、意識するにしろ無意識にしろ、僕を振り回すのがお好きなのでしょうか? 川*T∇T)||<ヒーン
川*T∇T)||<たすけて〜ヒーン