本来ならば今日は早貴お嬢様のお誕生日をお祝いするはずでした・・・
 
しかしなぜか早貴お嬢様ご本人から誕生日パーティーはしなくてよいとの事で、お屋敷は静まり返っていました。
・・・・・・もしかしたら先日僕とのあのいかがわしい行為が原因なんでしょうか。
あの日以来早貴お嬢様は僕と会うとどこかよそよそしくて、すぐにその場を離れてしまうのです。
しかしこのままでいいはずはありません、なんとかまたお話できる様にならなくては!
 
¨大変ね執事さん¨
「めっ、愛お嬢様?!」
もとはと言えば貴女が悪戯をなさるから・・・
¨あの子の寂しい気持ちを大きくしたのは私だけど・・・執事さんがちゃんと面倒見てあげないからああなったのよ¨
「う・・・は、はい・・・」
愛お嬢様がおっしゃるには、早貴お嬢様があんなに激しくなられたのは予想外との事でした。
¨私も協力しましょうか?あの子と仲直りするの¨
・・・愛お嬢様が、ですか・・・どうしましょう
 
 
1 失礼ですが結構です
2 この目は真剣です。愛お嬢様を信じましょう
3 そこに早貴お嬢様が 



果たして本心なのかと疑ってしまいましたが・・・
¨信じられないかもしれないけど、私も協力したいの¨
この愛お嬢様の目は真剣です。疑ってばかりでなくちゃんと信じて差し上げなければ。
「わかりました。お願いします愛お嬢様」
¨ありがと執事さん。だぁ〜いすき♪¨
抱きついてきた体は擦り抜けてしまいました。どうやら元どおりになった様で・・・
 
¨任せて。今度は悪戯しないでうまくやるから¨
その笑顔を見るとまた疑心暗鬼になりそうです。トラウマというか・・・その・・・
¨あ、なにその顔。もしかして私のこと疑ってるの?¨
「いっいえ!あの、その・・・す、少し」
¨も〜やっぱり。こういう時は建前でも違うっていってよね¨
 
少々拗ねていらっしゃるそのお顔、なかなか素敵ですよ。
 
「ただい・・・!」
「お、お帰りなさいませ。早貴お嬢様」
タイミング良く早貴お嬢様がお帰りになりました。
「た、ただいまっ」
足早に立ち去ろうとなさっています。待ってください、僕とお話をしてください
 
 
1 愛お嬢様は黙って見ています。ここは自分でどうにかしなさい、と?
2 愛お嬢様が¨ちょっとの間この子が執事さんを好きになる様にしてあげる¨と・・・
3 えりかお嬢様もお帰りに・・・うう、まずい 



愛お嬢様は何もなさらずに僕を見つめています。ただ見ている、といった感じで・・・
ここは僕がどうにかしなさいとおっしゃっているのでしょうか?
はい、わかりました。最初から貴女に頼るというのも格好がつきません。まずは僕が
「早貴お嬢様。何か御用がおありですか?」
「ええっ?!いっいや、特にないけど」
「よろしかったら僕と少しお話していただけませんか。無理にとは申しませんが・・・」
「あ、ああっ、あのっ、その、えぇと」
早貴お嬢様はおどおどなさって早口になっています。うまくしゃべれなくなっているのでしょうか・・・?
「うぅぅっ、執事さん、あの、わ、私ね、あの・・・」
いったいどうなさったのですか。いきなり早貴お嬢様が涙ぐんで・・・
「違うの、な、泣いてないから。泣いてないもん!」
 
どうやら早貴お嬢様はちょっとお話できる状態ではなさそうですね・・・
 
 
1 リ|*‘ヮ‘)|<私の出番ね、この子の心に魔法をかけるわ
2 早貴お嬢様に優しく触れて落ち着いていただきましょう
3 あれ、お嬢様、大丈夫ですか?!気絶してしまいました・・・ 



落ち着いていただきましょう。何をするにも冷静でなくては
「失礼します早貴お嬢様」
「し、執事さ・・・!」
その小さな肩にそっと触れました。少し震えている小さな肩に・・・
「・・・はぁ、はぁ・・・」
「大丈夫ですか?」
「・・・・・・う、うん。まだどきどきしてるけど」
ようやくいつもの早貴お嬢様になりました。
 
¨さすがね執事さん。ちょっと体に触っただけで落ち着かせた。すごいわ¨
・・・先程からどうも愛お嬢様の視線が気になります。
いつ悪戯をなさるのかと思うと気が気ではありませんでした。
¨でもそのやり方、動物をあやすみたいでちょっと可笑しいわね♪¨
「愛お嬢様っ!」
「・・・どうしたの?執事さん。誰かいるの」
「何でもありませんよ早貴お嬢様」
早貴お嬢様はぎゅっと僕のシャツの裾を掴んで・・・
「こ、こないだはやりすぎちゃってごめん////なんか急に胸が熱くなって・・・その・・・」
あの日の事を思い返したのか、顔を赤らめています。
 
 
1 実は記憶が途中で途切れてしまいまして・・・と言う
2 あえてその事には触れずに誕生日の話をしましょう
3 愛お嬢様がにやっと・・・何をなさるおつもりですか 



「わ、私ね、執事さん・・・」
今度はその小さな手で僕の手を掴み、じっと見上げてくる早貴お嬢様。
「あの、きょ、今日はね、誕生日パーティーだったけど、こ、断ったの知ってるよね」
「はい」
「こ、断ったのはね、私、し、しつ、執事さんと、い、いっし・・・一緒・・・に・・・」
なんとおっしゃっているのでしょうか。早貴お嬢様のお声に耳を傾けていますが聞き取れません。
 
¨・・・私の出番かしらね¨
あっ、愛お嬢様がにやりとしました。いったい何をなさるおつもりですか?!
¨このちっちゃなお嬢様に、気持ちを届けられる勇気をあげるのよ¨
 
ぱちん、と指を鳴らす愛お嬢様
「っ?!」
それに呼応するかの様にびくん、と跳ねる早貴お嬢様。
「し、執事さんと一緒に、二人で誕生日を過ごしたかったからなの!!」
な・・・なんですって?!早貴お嬢様・・・!
 
「・・・い、言えた。いま、言えるって思ったから・・・」
先程から涙ぐんでいましたが、堰を切った様に早貴お嬢様は泣きだしてしまいました。
「執事さぁん・・・ひっく、えぐ、うぁああ・・・」
 
 
1 何も言わずに早貴お嬢様を抱き締める
2 嬉しいです、早貴お嬢様のお気持ち・・・
3 リ|*‘ヮ‘)|<あとは邪魔しちゃいけないわね。じゃあね、執事さん 



そんなに思ってくださっていたのですか・・・早貴お嬢様。
こういうのって、とっても嬉しいものですね。誰かに思われるというのは
「ず、ずっと言いたかったの。言えるって思ってたのに、でも、執事さんを見るとどうしても言えなくなって・・・」
早貴お嬢様、もう泣かないでください。僕がそばにいますから
「ありがとうございます早貴お嬢様」
「うぁあああぁん、し、執事さぁん、うぁああ・・・っ」
僕もこの気持ちをお伝えしなくては。さぁ、早く
「さ、早貴お嬢様、あの」
「・・・なに・・・?」
ぐすっ、と僕を見上げるそのお顔を見ていると、気持ちが揺らいで・・・
「あ、あの、僕も・・・」
「・・・・・・?」
 
なぜだ。どうして言えない。
どうしてこの嬉しさをお伝えできないんだ。
い、言えるはずじゃなかったのか。情けない
 
 
1 ¨もうひと働きしなくちゃいけないみたいね¨と愛お嬢様が・・・
2 言うんだ!ありがとうございますって
3 何も言えずキスをしてしまう 



なんだか可笑しいな。早貴お嬢様と同じ、自分の気持ちを伝えられないとは。
どうしたらいいのだろう。言葉が出ません。頭には感謝の言葉があるのに・・・
 
「さ、早貴、お嬢様」
なんとかこの気持ちをお伝えしたいのです。受け取ってください、早貴お嬢様!
「んんっ?!」
思わず僕はキスをしてしまいました。
早貴お嬢様のその厚く官能的な唇をなぞり、僕の唇を重ねて・・・・・・
 
 
「執事さぁん・・・」
「ありがとうございます早貴お嬢様。貴女の気持ち、とても嬉しいです」
「ふふ。言葉じゃなくてこうするなんて、執事さんてば積極的だね」
「いいえ。口で言えなかったのです」
 
あっ、早貴お嬢様が笑いました。キュフフフフと独特の笑い声で・・・
 
 
「今日は私の誕生日お祝いしてね。執事さん」
「はい、早貴お嬢様」
まだお互いに顔が赤いままでした。特に早貴お嬢様は耳まで赤くなさって・・・
 
 
ささやかなお祝いでしたが、早貴お嬢様はずっと笑顔でした。
「でも不思議。さっきはなんで勇気が出たんだろう」
「それは・・・・・・早貴お嬢様を大事に想っている方がいらっしゃるからですよ」
「そ、それって執事さんのこと?やだぁ〜そういう言い方ぁ〜////」
 
¨・・・やるじゃない執事さん。執事さんの時は私が助けようと思ったけど、その必要は無かったみたいね¨
愛お嬢様も微笑みながら僕たちを見つめていました。
 
¨私の事少しは見なおしてくれたかな。じゃ、あとはその子をよろしくね¨
はい、愛お嬢様。たまには貴女もお優しいのですね。
 
「執事さん、もうちょっとこのままでいてほしいな」
もちろんですよ早貴お嬢様。まだ誕生日は終わりませんから・・・
 
 
今度こそきちんと言葉で伝えてみせる 


ノノl∂∀∂'ル<節分・・・楽しみね♪     ル;’ー’リ<みやが悪い顔してる   州;‘ -‘リ<なんか怖いゆー