「もぉ、今朝犬に追い掛けられたんですよぅ!怖かったんですから!」 「ふ〜〜〜ん」 「・・・そうそう、くまいちょーってば最近なんかいつもテンション高くて」 「それは良かったな。かわいい後輩が元気だと嬉しいだろ」 「なんでもぉの事だとてきとーに聞き流すんですかぁ!」 「何言ってるんだ。真面目に聞いてるよ」 そうか、熊井は元気なのか。悩んでるみたいだったが何かが吹っ切れたのかな。 「俺と話してていいのか?今日は部活だろ」 「んも〜〜!明日はいっぱい聞いてもらうからね!せんせぇのば〜〜か!」 にくったらしい捨て台詞を残して嗣永は職員室を出ていった。やれやれ、明日は覚悟しとくか。 「あ、先生!」 雑務を終えて職員室を出ると、そこにはジャージを着た背の小さな生徒がいた。 「岡井か。今日は部活あるのか?」 「・・・き、今日はないです。あの、えと・・・」 なんでここにいるんだ。部活も無いのに・・・ 1 「じ、実は先生を待ってたんです」と岡井が言った 2 何か言いたそうだが話せないのか?聞いてみるか 3 嗣永が戻ってきた。何の用だよ 「じ、実は先生を待ってたんです」 「なんだ・・・悩み事か?」 岡井は顔を赤らめていたが、いきなり俺の手をつかんだ。 「おっおい!ちょっと」 「ここじゃたぶん人がいるので、どこか空いてる部屋に行きましょう」 なっなんだいきなり、おいおいどこに連れていくつもりだ。 「すいませんいきなり・・・」 職員室の向かいに空いている部屋があったのでそこで話すことにした。 大丈夫か?何について悩んでるんだ。あまり思い詰めるなよ。 「あ、あの、僕・・・」 うつむいたまま小さく声を出す岡井。いったいなにがお前を苦しめているんだ 「僕、いやなんです」 もしかして誰かうまくいってない相手がいるのか?ま、まさか、まさか梨沙子と・・・?! 「じ、自分の、か、体が、もういやなんです!」 「かっ、体が?」 「・・・はい。これがもういやなんです!」 岡井は叫んでからいきなり自分のあの部分を鷲掴みにした。 ・・・立派に膨らんでいる、女の子の象徴の部分を。 1 落ち着くんだ。なんで・・・胸がいやなんだ? 2 そ、そんなに強調するな。興奮してしまう 3 岡井が立ち上がって・・・おい大丈夫か?転びそうだぞ 「僕はこんなに大きくなってほしくないのに!」 「お、岡井、ちょっと」 ちょっと声を荒げて胸を強めにつかんでいる。おいおい、先生の前でそういう事をするな。 「おい、落ち着いて。人の前でその部分に乱暴な事しちゃだめだぞ」 「・・・・・・あ、ご、ごめんなさい////」 ぱっと手を胸から離してさらに顔を赤くしてしまう岡井。 シワが生々しく残る胸元・・・はさておき、ようやく落ち着いてくれたみたいだな。 「僕またやっちゃったみたい。梨沙子ちゃんにも、僕は慌てると変なことするって・・・」 クールなイメージがあったけど岡井だって人間だ、悩む時も慌てる時もあるよな。 「なんで・・・いやなんだ?ゆっくりでいいから聞かせてくれないか」 「・・・嫌なんです。これを見るとやっぱり僕は女の子なんだって思っちゃうから」 梨沙子も胸がいやだって言ってたが、俺がアドバイスしてから心なしか顔つきが明るくなった気がする。 岡井の悩みも無くしてあげたい。俺はどうしたらいいんだろう 1 胸が大きい女の子だってかっこいいんだぞ、と励ます 2 自分が女の子なのが嫌なのか? 3 いらないならくれないか、とふざけてみる 今まで生徒の悩みを色々聞いてきたが、体についての悩みは結構多かった。 背が小さい、太っている、足が短い、胸が小さい・・・とか しかし俺にも当然だが悩みはある。見た目がごついのであまり第一印象は良くないし・・・ だから女の子みたいに華奢な体に憧れた事がある。人は自分に無いものを求めてしまうかもしれないんだな。 「胸が大きい女の子だってかっこいいんだぞ」 「そう・・・なんですか?」 「ああ。恥ずかしがることなんてないよ」 「・・・・・・・・・・・・」 なんだか納得していない様な顔だな。 俺も岡井くらいの頃に同じこと言われてもたぶん納得できないかもな。 中学のころからすでにごつかったし、思えばその頃が一番女の子になりたかったな。 「自分が女の子なのが嫌なのか?」 「・・・・・・」 こく、とうなずく岡井。 しかし成長というものは誰にでも訪れてしまう。いったいどうすればいいんだ。 ・・・コンプレックスを持つ部分を誉めてやれば、元気になってくれるだろうか。 それともあえてコンプレックスには触れないで別の方法で・・・ 1 俺も昔は自分の体にコンプレックスがあったんだよ 2 実は、親友の梨沙子も胸にコンプレックスがあって・・・ 3 俺は、岡井の胸が好きだよ ・・・打ち明けよう。俺がかつて抱えていた悩みを。 「俺も岡井と同じ頃に自分のか体コンプレックスがあったんだ」 「先生が・・・?」 「ああ。俺はちょっとごついだろ。だからさ、女の子の細い体に憧れてたんだ」 岡井は真面目に話を聞いていた。俺の言葉が何かの糸口になってくれれば嬉しいな。 「正直今でも憧れてるよ。あ、変な意味じゃないぞ。厄介だけどコンプレックスは簡単にはなくならないんだ」 「やっぱりそうなんですか・・・」 「でも今はごつい体も悪くないって思ってるよ。だから、あまり気にするな。俺は・・・岡井の胸が好きだよ」 「み、見ないでください////」 胸元を隠す仕草がなんだかかわいかった。 果たしてこれが悩みから救う答えになったのかはわからない。だけど・・・ 岡井はさっきよりもいい顔をしてる様に見えた。こういう困った様な笑顔ってかわいいな。 「先生・・・」 「なんだ・・・って、おい、な、何してるんだ?」 おい、岡井、なぜ・・・自分の胸を近付けてくるんだ。 「さ、触ってください!先生が触ってくれたら自信もてそうな気がするんです」 最近の子は積極的だな・・・いやそうじゃない、いいのか?さ、触っても 1 よしわかった。い、痛くしないからな 2 大丈夫。岡井ならもう大丈夫だよ、触る必要はないさ 3 う・・・やばい。昨日自慰をしてないから下に血液がたまっていく 「もう大丈夫だよ、触る必要はないさ」 「・・・言葉だけじゃ嫌です、さ、触ってください////」 そう言われても困るよ、頼むからそんなに突き出さないで繰れ。さ、触りたくなるじゃないか。 梨沙子も積極的だよな・・・まさか親友の岡井もそうだったとは あるいは梨沙子に影響されてそうなったのか。 岡井はその場から動かずにじっと俺を見上げていた。強い眼差しで・・・ 「よし、わかった。い、痛くしないからな」 「はい・・・////」 いいんだろうか。もう何人もの生徒を汚してしまった俺が、岡井に触れても・・・ 口では承諾したが迷っている。だが、岡井は本気だ。ならば俺だって本気で向かい合わなきゃ 「あ、んん・・・ッ」 指先でそっと岡井の胸に触れた。い、意外に弾力が・・・それにこの大きさ、こ、これは 「も、もういいです!大丈夫ですから!」 1 もうちょっと触らせてくれないか? 2 ご、ごめんと指を離す 3 ・・・あれ?もしかしてドアが開いてるのか? 「もうちょっと触らせてくれないか?」 「いやですよぅ!あ、先生、痛いっ」 このやわらかい感触を味わうのは久々だったのでつい興奮してしまい・・・ 「先生っ!!」 「痛っ!」 いててて・・・岡井に叩かれてしまった。 「もういいですってば!梨沙子ちゃんに言っちゃいますよ」 「まってくれ、それは勘弁してくれよ」 「どうしようかな〜〜〜?」 えへへへ、と困った様な笑顔になる岡井。良かった、やっと笑ってくれたか。 「先生、今日はありがとうございました!」 「気を付けてな、岡井」 「僕、ちょっとだけ女の子に自信もてそうです」 深くお辞儀をして岡井は走っていった。いい笑顔だ、見てる人を明るくさせてくれる。 俺は・・・これからも生徒の力になりたい。できる事は限られてるかもしれないが、それでも <Chisato's Side> 走ってると、揺れてしまう僕の胸。 こんなの僕が好きで揺らしてるわけじゃない、男子は胸を見てからかってくる。 ・・・僕が本当は女の子だなんてとっくに皆知ってた。それでも、男だって言い張ってた。 サッカーが好きだから。男の子ならサッカーが好きでも変じゃないから。 女の子がサッカーが好きだなんて変だっていう思い込みがあったんだ。 成長してしまう体を見て、僕はやっぱり女の子なんだって・・・ でも、先生も・・・自分の体にコンプレックスがあったんだね。 先生も言ってたけど僕と同じなんだ。悩んでたんだ・・・ 大人になってもその悩みはまだあるみたい。 これからどうなるかまだ分からないけど・・・でも不思議。 この胸が、女の子な自分が、ちょっとだけ好きになれるかもしれない。 先生・・・ありがとね
ル*’ー’リ<せんせぇ最近いろんな子と歩いてるの見かける・・・