「ねぇひつじさん、千聖知らない?」 
お屋敷の掃除をしていると、不意に舞お嬢様に話しかけられた。 

「千聖お嬢様ですか? さぁ…ちょっとお見かけしていませんね」 
「どこ行ったんだろ…最近千聖ちょっと変なんだよね」 
「ヘン、ですか?」 
「うん、なんか最近1人でいること多くなったし。 

舞お嬢様が言うには、最近あまり自分といても楽しくなさそうだとか。 
1人でいるときになんだか寂しそうな顔をしてることが多いとか。 
何だか妙に心配ですね。普段ご一緒に生活してるのにあまり気付きませんでした。 

「マイ千聖探しに行ってくるね。ひつじさんも見つけたら教えてね」 
「かしこまりました」 
「あ、それと!」 
走って行きかけた舞お嬢様がふと立ち止まり、僕のほうに来て耳打ちをされました。 

"あのキノコ、またいっぱい取ってきたからね。また遊ぼうね、○○くん" 

「ハハハハハ…」 

「じゃ、行ってきまーす!」 

乾いた笑いで誤魔化しましたが、舞お嬢様は何やら楽しそうです。 
僕はアレはあまり…。 
それはさておき千聖お嬢様ですね。僕も探してみましょうか。 

1.犬舎のほうへ 
2.裏庭のほうへ 
3.森のほうへ 



森のほうを見てみましょうか。 
どこに行ってしまわれたのでしょう、千聖お嬢様。 
相変わらず鬱蒼と茂った森の中を千聖お嬢様を探しながら歩き回ります。 

「千聖お嬢様!? いらっしゃいませんか!?」 

声を上げながら森の中を進んでいきます。 
一度道に迷ったらもう抜け出せないような深い森は木の葉を散らした広葉樹が何本も並んでいますね。 
やはりこの辺りにはいらっしゃらないのか、と思い始めたそのとき。 

ポン、ポンとボールが弾むような音が聞こえました。 
もしかして、と思い、音のほうに行ってみると、やはりそこにいたのは千聖お嬢様です。 
少しだけ拓けた場所でお1人でサッカーボールを蹴っていらっしゃいます。 

「千聖お嬢様、こちらにいらっしゃいましたか」 
「あっ…執事さん」 
僕を見てちょっと驚いた表情をされている千聖お嬢様。 

「何をされていたんですか?」 
「何って、サッカーだよ。見て分かんない?」 
サッカーは分かりますけど、わざわざこんな場所で、お1人で? 
お屋敷のもっと近くに芝生などもっとやりやすい場所もありますのに。 

1.お屋敷にいないから心配しましたよ 
2.舞お嬢様が心配していましたよ 
3.どうして今日はお1人なんですか? 



「お屋敷にいないから心配しましたよ」 
「ごめん」 
ごめん、と言いつつもボールをリフティングしたまま、こっちを見てくださらない千聖お嬢様。 
普段どんなときも楽しそうで笑顔をめったに絶やさないのに、よく見ると今日は笑顔じゃない。 
ボールを蹴りながらだから真剣、というよりはむしろ不機嫌なようにすら見えます。 

「あの、今日はずっとこちらにいらっしゃったんですか?」 
「うん」 
「お1人でずっと?」 
「うん」 
リフティングする足を止めず、相変わらずこちらを見てくださいません。 
やっぱりこれは不機嫌なのかもしれません。 

「あのさ、ボク今日は1人でいたい気分なんだ」 
「はぁ…」 
「ボクを探しに来たなら、ここにいるって分かったならいいよね? 暗くなるまでには帰るから」 
暗に僕に「さっさとどっか行け」とおっしゃりたいようです。 
あの千聖お嬢様からこんな言葉が出るなんて。 

1.もしかして、舞お嬢様と何かありました? 
2.何か千聖お嬢様のご機嫌を損ねるようなことしました? 
3.分かりました、と帰るフリして覗き見 



僕が何故執事としてこのお屋敷にいるのか。 
それはもちろんお嬢様一人一人のお世話をするため。 
ひいてはお嬢様たちに快適に過ごしていただくためです。 
それなのに僕にこういう言葉を、しかも千聖お嬢様の口から聞くなんて。 

「あの、ちょっと心当たりが浮かばないのですが、僕千聖お嬢様のご機嫌を損ねるようなことしましたか?」 
「えっ、あ!」 

僕の言葉が意外だったのか、ボールを蹴るタイミングがずれて、リフティングしてたボールが落ちてしまいました。 
「あーあ、せっかく続いてたのに」 
「も、申し訳ありません!」 
転がっていくボールを追いかけて、両手で抱えて戻ってくる千聖お嬢様。 
やっぱりその表情は晴れない、というか落ち込んでるようにも、怒っているようにも見えます。 

「ごめん、執事さんに当たるようなことじゃないのにね」 
「何か、あったんですか?」 
何か分かりませんが、八つ当たりするようなことがあったみたいです。 
聞いていいものかどうか。 

「執事さん、舞ちゃんボクのことなんか言ってた?」 
「舞お嬢様ですか?」 

地面に置いたボールの上に座った千聖お嬢様は俯いていてその表情は読み取れない。 

1.千聖お嬢様の様子が変だと心配してましたよ 
2.ケンカでもされたんですか? 
3.いや、別に何も… 



「千聖お嬢様の様子がヘンだって心配してましたよ」 
「そっか…」 
やっぱり俯いたままの千聖お嬢様、その表情は読み取れない。 

「分かってるんだ、自分でも普段のボクを演じれてないこと」 
「演じる…? どうしてですか?」 
「ヘンに思う人がいるかな、って思って。うまく言えないけど」 
それだけ言うと千聖お嬢様は黙り込んでしまった。 
何か言おうとするけど言葉がうまく纏まらない、そんな感じに見えます。 
冬の少し前の寒い空気がその場を包んでいますが…。 

「様子が変なのはボクじゃなくて舞ちゃんのほうなんだ」 
「舞お嬢様、ですか?」 
「うん、上手く言えないけど、なんか違う。前の舞ちゃんと変わっちゃった」 
千聖お嬢様が少しずつ話すこと。 
それはきっと本当に毎日よく見ていないと気付かないほどの些細な変化なのかもしれない。 
でも、それに気付いてしまうくらい千聖お嬢様と舞お嬢様は近しい仲だったはずだ。 

恐らく舞お嬢様を変えたという原因。それはおそらく… 

「執事さんは、その、舞ちゃんと、寝たんだよね?」 

1.ねねね寝たといいますかなんと言いますか… 
2.はい、私のせいでございます 
3.おっしゃっている意味がよく分かりません 



「ねねね寝たといいますかなんと言いますか…」 
まさかバレているとは思わなかった。 
いや、逆か。千聖お嬢様には舞お嬢様が部屋で寝ているところも目撃されている。 
バレていないほうがおかしかったんだ。 

「やっぱりそうだったんだ。 そっか、やっぱりそっか…」 
俯いたままの千聖お嬢様の声が落胆しているのを感じさせる。 
僕のせいだ。僕が軽率だったために千聖お嬢様のことを傷つけてしまった。 

「千聖お嬢様…」 
「え? あっ…」 
千聖お嬢様の前にしゃがみ、その手をそっと包み込みます。 
僕に何ができるかなんて分からない。 
千聖お嬢様のために何ができるだろう。 

「…ありがと」 
「申し訳ありません。僕が軽率だったばかりに」 
「ううん、それより…お願いがあるんだけど」 
「何でしょうか」 
「あの…」 

ようやく顔を上げて僕のほうをまっすぐに見てくださった千聖お嬢様。 
その瞳はほんの少し潤み気味で、普段のボーイッシュな感じじゃなく、妙に色っぽくて… 

1.いけない、ついキスを 
2.ちゃんと話を聞きましょう 
3.(o・v・)<千聖〜! どこ〜!? 
4.「やっぱ無理!」って、千聖お嬢様、どちらへ!? 



ちゃんと聞かなくてはいけません。 
僕のほうも真剣に千聖お嬢様の顔を見つめます。 

「今夜、千聖といっしょに寝てくれる? 舞ちゃんみたいに」 

「いや、それはその…」 

「お願い! …ダメ、かな?」 

「それはその…命令されましたら僕は何でもしますが、その」 

「命令しないとダメ? ボクこういうことではしたくないよ…」 

何となく、言われることは予想していたのかもしれません。 
けど、まっすぐに見つめてくる視線に耐え切れず、先に視線を逸らしてしまったのは僕のほうでした。 

「今夜、執事さんの部屋に行くから、ね?」 
「わ、分かりました…」 
身体が熱い。口が渇く。 
精一杯振り絞った僕の答えに満足したのか、千聖お嬢様は立ち上がり、ボールを拾い上げました。 
「じゃあ今夜ね!」 
と手を振ってお屋敷に戻っていってしまわれました。 

千聖お嬢様が見えなくなっても、僕はその場から立ち上がることすらできませんでした。 


その夜。 
夕食のときの千聖お嬢様は少なくとも僕の目からは普通に見えました。 
舞お嬢様とも普通に接しているようにも見えました。 
でもその胸の内は…そう考えると勝手に僕の鼓動まで早まってきてしまいます。 
もうすぐ千聖お嬢様と、などとふしだらな考えを持ったまま他のお嬢様と接するなどあるまじきことだというのに。 

無事にその日の仕事も全て片付け、部屋に戻って執事から僕自身に戻る僅かな時間。 
ついに千聖お嬢様と…。 
そんなことを思っていると、部屋の扉がノックされた。 

「執事さん、今日もお仕事お疲れ様」 
「千聖お嬢様…」 

少しだけ緊張した面持ちの千聖お嬢様。 

1.少しお話しいたしましょうか 
2.その手に持っているのは? 
3.さっそく…始めましょうか 



少しだけお話しいたしましょうか。 
千聖お嬢様をベッドに座らせ、隣に並んで座ります。 

「ずっと前に舞ちゃんと執事さんいっしょに寝てたこと、あったでしょ」 
「え、えぇ…」 
思えば、それがきっかけだったのかもしれません。こうして今、2人で並んで座っているのは。 
「あの時は取り乱しちゃってたけど、よく考えたら分かることだったんだよね。ああして朝2人でいた、ってことは 
 2人で寝た、ってことぐらい」 
「申し訳ございません」 
「気にしないでよ。だからその、ボ、ボクとも、寝て、ってお、お願いしたんだから」 
照れたのか、顔が赤くなってきている千聖お嬢様。 
肩をすぼめて小さくなってる様子が可愛らしくて…。 

「ッ!?」 
「お嬢様…」 
肩に手を回して抱き寄せてしまいました。 
愛理お嬢様にもこんなことしたことないかもしれません。 
でも、素直に体重をかけてこられたので、少し安心しました。 

「あ、あの! そ、そろそろ…」 

つ、ついに来ましたか! 


「そそそろそろ寝ようか!」 


1.『 寝 る 』 ? で す っ て ? 
2.聞こえなかったフリでいただきます 
3.(o・v・)<しつじさぁん♪ マイがよばいにきたでしゅ 



い、今、なんとおっしゃいましたか? 
僕の耳がおかしくなければ、『 寝 る 』 って言ったような気がします。 
それはつまり、その、…する、ってことではなくて、ただ「睡眠をとる」という意味合いの「寝る」ってことですか? 

「え、千聖お嬢様、それはどういう…」 

「どういうってだからいっしょに、ね、寝ようよ、って…//」 

「えっとあの…」 

「ほら早く! ボクが先に布団に入るわけにいかないでしょ!」 

布団をめくられて押し込まれてしまいました。 
ってことはもしかして最初から千聖お嬢様は、…するつもりじゃなくて、ただいっしょに寝るために、ここに? 
そんな、僕のこの半日の心臓の高鳴りは何のために_| ̄|○ 

「そ、それじゃボクも入るね。お、お邪魔します…//」 
部屋の明かりを消し、千聖お嬢様が布団に入ってくる。 
その小さな身体が僕の隣に並びました。 

考えてみたら、今日の昼間から千聖お嬢様は舞お嬢様とのことも『契りを交わした』ではなくて『寝た』って言っていました。 
最初から僕の早とちりだった、ってことですか…。 
逆にでもそうすると、舞お嬢様のことは千聖お嬢様にはまだバレてない…? 

「執事さん?」 

1.な、何でしょうか(涙 
2.悔しいのでせめてもうちょっとくっついて身体を密着 
3.あの、寝る、というのはですね… 



「あ、あの、千聖お嬢様。 寝るというのはですね…」 
「ん? なに?」 
「……何でもありません。 あんまり大っぴらに言わないほうがいいと思いますよ」 
「??? よく分かんない」 
言えませんでした。こんなまっすぐな視線を見ていると。 
随分前に、そういう本でそういう知識は得ているはずなのに、それが『寝る』という隠語と結びつかなかった、ってことですよね。 
千聖お嬢様らしいというか何というか…。 

「寒いでしょう、もう少しくっついていいですよ」 
「あ、ありがと…」 
自分だけがよこしまな勘違いをしていたのが悔しくて、千聖お嬢様を抱き寄せてその小さくて暖かい身体の感触を感じます。 
柔らかな2つの膨らみが押し付けられて…。 
ついついこういうことを楽しんでしまうのは男のサガなのでしょうか。 
エッチはしてません。浮気じゃない、と思うのですが。 

「なんか…お昼はごめんね。ボク、どうしたらいいか分かんなくて」 
「いえいえ、僕のほうこそ、千聖お嬢様の気持ちを考えず」 
「ううん、そうじゃなくて。ボク多分、舞ちゃんと執事さんがいっしょにいるの見たくなかったのかもしれない」 
「………」 

「なんか、イヤで。 舞ちゃんが執事さんに取られるのがイヤなのか、執事さんが舞ちゃんに取られるのがイヤなのか、 
 なんかよくわかんないごちゃごちゃした感じで」 

「千聖お嬢様…」 

「なんか、うん。 ごめんなさい」 

千聖お嬢様の言葉がスッ、と心に入ってきた。 
言葉の数は多くなかったけど、千聖お嬢様のキモチが全部伝わってきたような気がしますよ。 

「執事さんの身体、あったかいね」 
「ち、千聖お嬢様ほうこそ」 
2人でくっついていると、本当に服越しだっていうのに気持ちが繋がったみたいに何だか満たされた気分になります。 
このままずっと2人でくっついていられたらいいのに…。 
そんなことを思いながら、小声で2人でおしゃべりをします。 

「ねぇ…、また、こうやっていっしょに寝てくれる?」 

「………」 

「執事さん? 寝ちゃった?」 

「……………」 

「寝ちゃったか…。 おやすみなさい、執事さん」 

返事は、できませんでした。 
失礼だとは思いつつも寝たフリをして答えませんでした。 
だって、こうしてただ並んで寝るだけなのにこれだけ心乱されてしまうんですから。 
いつか本当に、命令じゃなく過ちを犯してしまいそうで。 

千聖お嬢様も目を閉じ、そのうち寝息が聞こえだしても、僕はまだ眠りに落ちていけませんでした。 
身体から伝わる、柔らかい感触と熱に睡魔はなかなか訪れてくれないようです。 
ただ、安らかに眠っている千聖お嬢様の表情が穏やかで、何かこちらまで穏やかな気分になりました。 


(;教師)<二人ともやめろ重いじゃないか 州*‘ -‘リ<お兄ちゃんはりぃとデートするんだもん ル*’ー’リ<ウフフフフフ甘えるならもぉの方が上ですよぉ Σノk|;‘−‘) ノk|;‘−‘;) ノk|*‘ρ‘)<二人とも白くてかわいいかんな Σ从o;゚ー゚从 从o;゚ー゚从<せ、先生・・・ 从#゚ー゚从<今夜はヤケキャラメルマキアートよ リl|*´∀`l|<まずは正しいカンニングの仕方と授業の抜け出し方から教えるよ 州*‘ -‘リ<ゆー リl|*´∀`l|<ゆくゆくは色仕掛けを仕込んで完璧なメスにしてやるわオホホホホホ (#教師)<梅田。お前だけ休み返上で補習だ。幼稚園から再教育してやる リl|*´∀`l|<先生の大事なものを汚してやるわ リl|*´∀`l|<大事な妹にいけない事を教えてやるのよ 628 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/25(火) 17:36:47.71 O リl|*´∀`l|<なんなら道具も使うわよ〜ん (#教師)<俺をどこかの星の戦闘民族にさせるつもりか?