今日はお嬢様方のテストが返却される日だったのです。 どのお嬢様方も勉強を頑張られておりましたから、今回もテストの結果は良いと思っておりました。 まぁ若干何名かの方は手の施しようのない点の方もおりましたが、ほとんどのお嬢様は平気でした。 僕もあのお嬢様がまさかあんな点数をとるとは思ってもなかったのです。 「舞美お嬢様、保健体育の点数がよろしくないようですが」 「そ、それは・・・いいの。実技で挽回できるから」 「よくないですよ。いくら実技で頑張られても、ペーパーテストでこれでは」 舞美お嬢様は保健体育が何と0点を取られてしまいました。 僕もテスト前は積極的に勉強を手伝ってさしあげたのに残念な結果です。 ですが、保健体育だけは何も手伝ってはあげていませんでしたが。 「だって、男の人のあそこって角なんじゃないの?」 「いえ、あそこはですね。何といいますか、角といいますか・・・」 何と説明してあげたらいいのでしょう。 中学生になったばかりの舞お嬢様でさえ、角ではないとわかっているというのに。 舞お嬢様はその年にしてはませた感じはいたしますが、それでも常識だと思うのです。 「だって、角って前に誰かが教えてくれたよ。角だって」 「いえ、ですから」 こうなったら 1 お屋敷の中にある実験室めいた部屋で模型を使って勉強です 2 僕が自分の体を使って・・・いや、何を馬鹿なことを・・・ 3 ま、舞お嬢様・・・え、いや、あなたが教えるですって? 仕方ありません。 ここはお屋敷にある実験室めいたお部屋で勉強をしましょう。 以前、お屋敷のお掃除中にみつけた部屋で、人体模型まであって勉強するにはもってこいでしょう。 「舞美お嬢様。僕が家庭教師となりますので、勉強するのに場所をかえましょう」 「え、ここじゃダメなの?」 「舞美お嬢様はどちらかというと、経験をして学ぶタイプのでしょうから、そちらの方がいいと思います」 「う、うん。教科書ずっと読んでるだけだとすぐに眠くなっちゃうからいいかも」 僕と舞美お嬢様は実験室へと移動し、勉強を始めることになりました。 「では、この人体模型を使ってお勉強しましょうか」 僕は人体模型を引っ張りだし、舞美お嬢様の前までもってきました。 すると、舞美お嬢様が模型をみたとたん、嫌そうな顔に変わってしまいました。 「執事さん、これ怖いよ。これを使って勉強しなきゃダメなの?」 「えぇ、これを使ってお勉強された方がだ、男性のあそこが角なんて言うことはなくなると思いますので」 「そうかな。この模型気持ち悪いよ。ずっと目を開いて、私をみてるし」 舞美お嬢様の意欲を失わせるのはよくないことです。 どうしましょうか、このまま模型を使うべきなのでしょうか。 1 これも勉強のためですから、と押し切って使いましょう 2 舞美お嬢様が嫌と言われるならあ、あのぉ・・・エッチなDVDでべ、勉強しましょう 3 え、いやいや、何をするんです。ぼ、僕が男だから僕の体で勉強させろ? 舞美お嬢様がこれでは勉強になりませんし、どうしたらいいでしょう。 僕が考え込んでいると、ズボンを下に引きずろうとする力が働いていることに気づきました。 「ちょ、ちょっと、舞美お嬢様は何をされているのです。お、おやめくだしゃい」 「模型じゃ気持ち悪いから、執事さんの体を使ってやってもらおうと思って。その方が角の実物みられるし」 「や、やめてください。僕のズボンを引っ張られてもみせませんから」 「みせてくれないと勉強しないよ。それでもいいの?」 そ、それを言われるときついものがあります。 僕は勉強のためと思って、こちらまでお連れした意味がなくなってしまいますから。 う、ど、どうしましょう。 勉強のためなら一肌脱ぐくらいの気持ちでいた方がいいのでしょうが、それでも僕が裸になるのは論外です。 「ダメです。いくら勉強のためとはいえ、僕の体はいけません」 そうです、あなたのような純粋な方におみせしていいような体ではありません。 け、穢れているのです。 でも、この考えはどこかで僕と契りを交わしたお嬢様方に失礼であるかもしませんね。 「実力行使しちゃうんだから。えい」 「な、何を〜・・・いたたた」 実力行使をされるからといって、これはないと思います。 舞美お嬢様は僕の体をめいっぱい押して、床に倒されてしまいました。 自然と僕の上に跨る姿勢となる舞美お嬢様。 「さぁ、みせて。執事さんの角を」 お、おやめ下さい。こんな至近距離で顔をもっと近づけてくるのは、キスが出来てしまいそうです。 こ、こんな至近距離でみつめられると、お恥ずかしい。 舞美お嬢様の綺麗な瞳に僕の顔が映っているのがみえている。 「執事さんの顔って近距離でみるとこんな顔してたんだね」 「ま、舞美お嬢様・・・」 い、いけない。僕は何を考えているんだ。 お嬢様相手にキスが出来てしまいそうなどと。 何と邪道なことを考えている。 頭を冷せ。 1 魔がさしたというのでしょうか、僕は舞美お嬢様に 2 うぐ・・・つ、角ではないんです。あまり強く握られませんように 3 舞美お嬢様、お綺麗です・・・とつい呟いてしまう じっくりみつめればみるほどにお綺麗な顔です。 舞美お嬢様ではないが、僕も舞美お嬢様のお顔をじっくりと拝見するのは初めてです。 うっとりするようなお綺麗な顔にみとれて、角のことなどもうどこかへ忘れてしまいました。 「舞美お嬢様、お綺麗ですね」 「え?」 「え?い、いや、僕は今何といいました?」 自分でも何を呟いたのかさえ、わからないような状態での告白でした。 僕は無意識に口からあんな言葉を呟いていたというのか。 信じられない。 「綺麗ですって言ったよ。私が綺麗だって」 「そ、それはですね、何かの間違いでありまして」 「じゃあ、私が本当は綺麗じゃないのかな?」 「い、いえ、それも間違いです。間違いなのは僕の方で、舞美お嬢様はお屋敷の中でも間違いなく美人の部類です」 「ほ、本当?お世辞とかじゃないんだよね?」 「は、はい。僕はお綺麗だと思っております」 「あ、ありがとう。執事さんにそう言われるとかなり嬉しいとか言ってw」 舞美お嬢様は頬を赤く染められ、顔をそらしてしまいました。 僕は何故にこんなやりとりをしているのでしょう。 これではまだ付き合いたてのカップルのようではないか。 「し、執事さん。あのね、私は執事さんのこと好きだよ」 「あ、ありがとうございます。僕も舞美お嬢様が大好きですよ」 「ううん。違うの。私はね、えりと違って色気とかないから気づいてくれないかもしれないけど、執事さんを男の人として好きなの」 な、何とおっしゃいましたか? 今までそんなそぶりがない方にこのようなお言葉をいただいので正直驚いております。 「返事はいいよ。執事さんってえりのこと好きなんでしょ?」 舞美お嬢様、何をおっしゃるのです。 それこそ誤解です、といいかけて飲み込んだ。 そんなことはない。 僕はこれでもえりかお嬢様に少なからず惹かれているところがあるのも事実なのだ。 ならば、そんなこと口が裂けてもいえるわけがない。 僕は舞美お嬢様にどう返したらいいんだろう。 1 お嬢様のおひとりとして好いております。それだけです 2 舞美お嬢様が思うような関係ではないのでご心配いりませんよ 3 ぼ、僕は愛理お嬢様が一番好きです 4 はっきりしない僕は舞美お嬢様に何もいえない しっかりと返事をして舞美お嬢様の誤解をとこう。 それだけが頭の中をグルグルと回っていて、うまく言葉にならない。 僕は夢中になると他のことを考えるのがおろそかになってしまうことがあるようです。 なので、続けざまに本当はどうなの?と聞かれて 「ぼ、僕は愛理お嬢様が一番好きです」と答えるとは思ってみませんでした。 「え、愛理が好きなの?」 「はっ、いえ、あ、あのぉ、僕はですね。え、えぇ〜と何といいますか」 「そうだったんだ。じゃあ、愛理が最近足の調子がよくなったのも執事さんのおかげ?」 「それは愛理お嬢様の努力の結果ですよ。僕は何もしておりません」 「違うよ。だって、愛理は前から歩く努力はしてたもん。それでも歩けなかったんだから。執事さんのおかげだよ」 舞美お嬢様はすっかり角のことも、えりかお嬢様のことも忘れて愛理お嬢様のことを熱弁されました。 そして、それが終わるとこう言いだしたのです。 「そっか〜いいね。愛の力って。感動的だね。決めた、私も執事さんの一番になるね」 「え?今でも舞美お嬢様は一番ですよ」 「ううん。ダメなの。だって、私だけ好きなんて寂しいじゃん。そうと決まったら、私走ってくるね」 「ちょ、ちょっと〜保健体育の勉強がまだですよ。おまちください。舞美お嬢様」 結局、この日は勉強もできずに終わってしまいました。 ですが、この日を境に舞美お嬢様の熱い視線を何をしていても感じるようになったのです。 ふぅ〜その熱い視線をお勉強にも向けてほしいのですが、これはまた別なんでしょうね。 でもこれだけは伝えたかったな〜あなたを綺麗と思ったとき、本気で好きになってしまいそうでしたと。 この言葉はいつかご本人に言えるときがきたら、伝えることにしましょう。
リ|*‘ヮ‘)|<ふーん、あんなに綺麗な子を前にして別の子が一番だなんて…執事さんも言うよね〜♪ リ|*‘ヮ‘)|<悔しいでしょうに、それでも前向きなあの子……ふふふ、使えるかも♪ リ|*‘ヮ‘)|<・・・・・・ リ|*‘ヮ‘)|<色は白いけどね、胸が・・・ 从#・ゥ・从<今誰かがかちんとくる事言った気がする ノノl∂∩∂'ル プw