「本当に俺でいいのか?お前の・・・”はじめて”が」 
「お兄ちゃんだからいいの。ううん、お兄ちゃんじゃなきゃダメなの!私・・・ずっと昔からお兄ちゃんのことが・・・」 
「分かった。こんな俺でよければ。って、なんでかしこまってるんだ俺」 
「あははっ、お兄ちゃんたら変だよぉー。でもそんなお兄ちゃんだから大好きなんだよ・・・・」 
「それじゃ行くぞ」「うん・・・お兄ちゃん」 

そしてお兄ちゃんは私の大事なところにお兄ちゃん自身を挿し入れた・・・・・ 


「はぁ〜っ、たまんないべさー。兄と妹の禁断の恋愛。この背徳感たまんないべさー」 
「ちょっと安倍先生っ!携帯持ちながらなに口走ってるんですかっ!」 

保健室のソファーで奇妙な事を口走っている安倍先生を俺はたしなめた 

「あー、   先生どうしたべさ?なっちに何か用だべか?」 
「用も何も・・・・先生保健室でそんなふしだらなことを。失礼ですが、ストレスたまってないですか?」 
「ん?これだべか?今流行ってるんだべさ。携帯小説。夢野美鈴の作品は特に人気だべ。」 
「いや・・・・そうじゃなくって。いくら保健室とはいえ学校でそんないやらしい事を口に出すなんて・・・」 
「あーゴメンだべ。ついつい興奮しちゃって・・・・」 
「いいんですけど・・・そうそう、村田先生が探してましたよ」 
「あーっ!すっかり忘れてたべ!それじゃあ失礼〜!」 

安倍先生は慌てて保健室から出て行った。まったくあの人は天然というか・・・・素ボケが過ぎるというか・・・ 
あれ?安倍先生携帯忘れていってるし。まったくあの人は・・・・ 

1 安倍先生に携帯を返しに行く 
2 ちょっと携帯を覗いてみるか・・・・ 
3 あれ?だれか来たな 



安倍先生携帯忘れてるし・・・・まったくあの人は・・・ 

「ちょっとぐらいなら覗いてもいいよな?」 
俺は安倍先生が口走っていたあの携帯小説の内容が気になり、ついつい安倍先生の携帯を見てしまった・・・ 
さっきの内容が兄と妹の話ということもあり・・・・まるで梨沙子と俺・・・いかんいかん!何を妄想してるんだ! 

「これどこを押せばいいんだ?あれ?画面が変わった・・・・」 
ボタン操作を間違ってしまったのか、先ほどの小説の画面は消えてしまって、”夢野美鈴@wiki”という画面に変わっていた 

夢野美鈴・・・・今最も女性に人気のある携帯小説家。書かれている内容は恋愛物語からアクション・冒険・スポ根と多岐に渡っている 
          なおその正体は謎に包まれており、実は男性とか複数の作家の合作など噂が上がっているがその真偽は未だ謎である 

「ふ〜ん、携帯小説作家ね。最近ではニイガッキー主演の”恋○”とかもヒットしたみたいだからな。俺もこの学校のことを書けば・・・って無理か」 
と、アホな事を考えてると保健室に誰かが入ってきた。俺は慌てて携帯をポケットにしまった 

「失礼します。村田先生はいらっしゃいますか?」 
保健室に入ってきたのは萩原だった 

「君は中等部の萩原か。村田先生ならさっき職員室にいたはずだけど?」 
「そうでしたか。実は先ほど廊下で安倍先生に会いまして村田先生の居場所を探してたようですが・・・」 
まったく安倍先生は・・・学校で迷子になるんですか 

1 仕方がない、村田先生を探しに行くか 
2 萩原、迷子の安倍先生の所まで連れてってくれないか 
3 安倍先生の携帯で村田先生を呼び出す 




「萩原、大変申し訳ないが、安倍先生のところまで連れて行ってくれないか。いい年をして迷子になる癖があるんだ」 

「はぁ・・・分かりました」 
萩原は半ばあきれた顔をしたが、仕方がないといった表情で俺を安倍先生のところまで連れて行ってくれた 

「あれ?確かさっきまでここにいたはずなのに・・・・」 

安倍先生・・・・迷子の癖にあちこち歩き回ってるから余計迷ってるのか・・・ 

「萩原、あとは先生が探すからもう帰っていいぞ。ご苦労だったな」 
「いえ、とんでもないです。あ、すみません。ちょっと失礼します」 

萩原の携帯から着信音が鳴っていた 

「もしもし・・・はい・・・えっ?!どういうこと?!なんで私の・・・・・そんな!はい・・・・・・・××ね。はい。」 

会話中の萩原の表情が一瞬強張ったように見えた。 

「それではすみません。失礼します」 
「萩原、なんか深刻そうな話だったけど大丈夫か?」 
「いえ、先生のお手を煩わせるほどの話ではありません。家族の話ですから。それでは急ぎますので」 

萩原はそう言うと足早に立ち去っていった 
萩原の表情、なんか気になるな・・・・ 

1 萩原を追いかけて話を聞きだす 
2 萩原に気づかれないように後をつける 
3 安倍先生も心配だな・・・ 



安倍先生の迷子も気になるが、まあ校内にいる限り命に関わることはまずないだろう 
それよりも萩原の方が気になる。このまま萩原を捕まえて聞き出しても正直に言ってくれないだろう 
それ以前に捕まえる前に投げ飛ばされそうだ。あの時の不良みたいに・・・・ 
俺は萩原に気づかれないようにこっそりと萩原を追いかけていった 

学校から20分ほど歩いただろうか、萩原はとある廃工場の前に立っていた 

「・・・着いたよ。・・・・はい・・・・本当に助けてくれるのね。はい・・・」 

遠くからではっきりと聞こえなかったが、どうやら萩原は誰かに脅されているみたいだ。 
萩原は廃工場の中へ入っていき、俺も気づかれないように中へと入っていった 

「やっぱりあんたなのね。情けないね。女にやられて人質取って復讐?しかも何人も仲間連れて・・・あんたバカじゃない?」 

萩原の目の前に立っていたのは5〜6人の不良グループ・・・・真ん中にいるのはあの時萩原に投げられた不良? 
それに椅子に縛り付けられて猿轡をかけられてるのは中島じゃないか!? 

「何とでも言え!このままじゃ俺の面子が立たないんだ!なーに簡単だ。お前が俺に謝ってくれればこの女は無事帰してやる」 
「なっきぃ!てめぇ・・・なんてことを・・・・」 
「どうする?謝るのか?嫌なのか?嫌ならこうするぞ・・・・」 

不良は中島の制服のスカーフを引っ張りナイフを入れた 
「ふぅぅぅーん!」 

「どうする?これでも嫌ならこの女のスカートを超ミニにしてもいいんだぞ・・・・」 

これはまずい!何とかしなくては・・・・ 

1 背後から忍び寄り不良リーダーを急襲 
2 正面から堂々と登場「警察だ!お前らは完全に包囲されている!」 
3 えっ!携帯が鳴ってるぞ・・・空気読め・・・・ 



これはまずい状況だ。まずは生徒を無事に解放することを最優先しないと 
「ストレスが〜地球をダメにする〜♪」 
静かな廃工場に奇妙な着うたが・・・・もしや安倍先生のか・・・思わず持ってきてしまって・・・下手こいた・・・ 

「おい!そこに誰かいるのか!おとなしく出て来い!」 
これ以上不良を刺激すると萩原や中島が危ない。俺は観念して不良の前に現れた 

「あぁ?テメエはこの前こいつと一緒にいた先公か?こっそりつけてくるとは卑怯じゃねぇのか?」 
「おいおい、落ち着けよ。それよりその子は関係ないだろ。離してやってくれないか?」 
「いいや、このままじゃ俺の収まりが付かない。こいつに土下座して謝らせないかぎり離さないな」 

目が完全にイッている・・・・まともに話を聞いてくれないな 
「分かった。俺が代わりに謝るからそれで勘弁してくれないか。」 
「先生!先生には関係ない話でしょ!」 
「萩原黙ってろ!俺はお前たちの先生だ!全然関係無くない!生徒一人守れないで何が教師だ!」 
「ほぉ〜今時熱いねぇ・・・でもウザイんだよな。ほら、さっさと膝をついて謝れよ・・・」 

俺は不良の前で土下座をした。屈辱的な光景かもしれないが、萩原と中島のためと思えば苦にもならなかった 
「まだまだ気が済まないな。お前ら好きにしろ」 
不良リーダーが号令をかけると手下が俺を囲み蹴り始めた 

「うぐぅっ!なんだこの気の入ってない蹴りは。こんなもん蚊が刺したよりも痛くないわ・・・・」 
強がりだった。体中を激痛が走り意識がだんだんと遠のいていった・・・ 

「萩原・・・中島・・・お前らは俺が死んでも守る・・・・」 
俺は薄れ行く意識の中不良リーダーの足を掴んだ 

1 渾身の頭突きを不良リーダーに食らわす 
2 必死で不良たちを食い止める隙に二人を逃がす 
3 もうダメだ・・・ん、向こうに人影が・・・・ 



「萩原・・・中島・・・お前らは俺が死んでも守る・・・・」 

(Mai’s SIDE) 
先生は満身創痍になりながら不良の足を掴んで渾身の頭突きを不良のアゴに食らわした 
「うっ!うぐぐ・・・・」 
不良リーダーは大の字になって仰向けに倒れた。そして先生も膝から崩れ落ちていった 

なんで・・・・こんな私のために命まで張って・・・・ 
小学生の頃の弱い私には味方がいなかった。学校で苛められて・・・先生も私をも守ってくれなかった 
だから私は私だけの力で生きていこうと心に決めた。誰の力も借りず誰も信じずに・・・・ 
先生なんてみんな同じだと思ってた。自分の立場しか考えないずるい大人・・・ 
でもこの先生は違う。自分のことを省みずに私を守ってくれた。 
私ちょっと後悔してる。なんでこの先生みたいな人と早く出会えなかったんだろう・・・・ 

「おいこらぁ!リーダーになんてことしやがる!ただで帰れると思うなよ!」 
「黙れザコども!私の大事なものを傷つけやがったお前らこそただですまないからね!」 

(Teacher's SIDE) 
よし・・・・やってやった。学生時代やんちゃしてた頃の経験が役に立った・・・・ 
あとは萩原と中島を助けなきゃ・・・おい・・・もう俺の体が動かないのか・・・ 
なんでだよ・・・人一人救えないのか・・・情け無いぞ・・・あの時の繰り返しじゃないか・・・・ 
薄れ行く意識の中、俺は悔し涙を流していた。もう大事なものを失うのは・・・ゴメンだ・・・・ 


「い、いたたたた・・・・」 
なんか体中が痛い・・・・痛みで目が覚めた俺が目を開けると見慣れた風景・・・・ここは保健室? 

「先生、大丈夫ですか?」 
心配そうに覗き込む一人の生徒、中島だった 

「よかった、目が覚めて。ずーっと意識が無かったから心配してたんですよー」 
「ありがとう、そういえば俺は萩原を追いかけて、不良と・・・そういえば中島!怪我はないか!」 
「大丈夫です。先生が不良たちと戦ってくれた隙に逃げることができたので」 
「そうか・・・良かった。ところで萩原は?」 
「舞ちゃんですか?さっきまで一緒に看病してたんですけど、いなくなっちゃいました。『あざだらけの顔を見せるのは恥ずかしい』からですってキュフフッ♪」 

萩原も無事だったのか・・・良かった。あの時の繰り返しにならなくて・・・ 

「ところであの不良たちはどうなったんだ?」 
「さぁ〜・・・私はよく分かりません。逃げてきたのでその後のことは・・・」 

そういえば不思議だ。不良リーダーは俺が止めを刺したのに、その取り巻きはどうなったのか。捕まったのか? 
まあそんなことはどうでもいい。二人を救うことができたのだから 

(Mai's SIDE) 
「もしもし、おばさんですか。このたびは大変ご迷惑をおかけしました」 
「なぁ〜にいいんだべ・・・気にしないで、大事なあなたのためなんだから」 
「それであの不良たちの件は・・・」 
「大丈夫よ。更正施設にぶち込んでしばらくは出れなくなるって。出る頃にはまともになるべ・・みたいね」 
「何から何までお世話になります。」 
「いいのよ。これで心置きなくあなたの作品が楽しめるんだから。これぐらいお安い御用よ。それじゃあね♪」 

携帯を切った私は深く大きく深呼吸をした。なんか今まで背負っていた重いものがどこかへ飛んでいったみたいだ 
その重いものを取り去ってくれた先生。初めて会ったときはなんか頼りなかったけど、今の私にとっては長い眠りから覚ましてくれた白雪姫の王子様みたいな人に思えてきた 
「よ〜しがんばるぞっ♪」 
(おしまい) 


ル*’ー’リ<せんせぇとエッチしたいなぁ