この間は梨沙子との約束を果たせなかった。だから今日はおもいきり楽しませたい 

「わぁ〜〜〜、いっぱい人いるね〜」 
「ああ・・・日曜だから」 
ぎゅっと手を握る梨沙子。辺りをキョロキョロ見回している。 
「どれにしようかなぁ?ねえねえお兄ちゃんはどれがいい?」 
「梨沙子の好きなやつにする」 
「じゃあねぇ、ん〜〜〜と・・・えっと、どれにしよう?」 
「なんだよ決まらないのか?もう、優柔不断だな」 

目移りしちまうのも無理はないか。今日は朝からやけにテンション高いし。 
「お兄ちゃんが決めて!」 
「俺が決めていいのか?」 
「うん。りぃ、お兄ちゃんと一緒にいるのがいちばん嬉しい」 

ま、まっすぐ見つめるな。こっちが恥ずかしいだろ//// 
「なに?照れてんの」 
「違う!ほらいくぞ、最初は 

1 メリーゴーランドがいいな」 
2 とりあえずちょっと歩こうか」 
3 腹減ったな。何か食おう」 
4 お化け屋敷しかないだろ?思い切り泣け」 



メリーゴーランドがいいな」 
「わぁ〜のりた〜い」 
「そんな飛び跳ねるな。もう中2なのに子供みたいだぞ」 
朝から興奮させるなって。発育のいい胸が地震起こしてるぞ。 
「んしょっ」 
「俺の前に乗るのか」 
「うん。なんか変?」 
「・・・いや」 
梨沙子のお尻が俺の体に当たってるぞ。こりゃへたな事はできないな。 
っていうかしないけど。妹に対してそういう事は・・・ 
「わぁ〜〜早〜い」 
「そうだな」 

人はたくさんいたがまだ朝も早いせいもあって、メリーゴーランドに乗っているのは俺たちだけだった。 
・・・二人きりだな。梨沙子と・・・ここに 
「二人きりだね、お兄ちゃん」 
「えっ?!あ、あぁ」 

梨沙子も同じ事考えてたか。なんか笑ってしまった。 
後ろから見る梨沙子は相変わらず小さかった。昔よりは大きくなったけど、やっぱり小さいな。 

「楽しかったね!ねえねえ次はどこに連れてってくれるの?」 

1 もう一回乗ろうか? 
2 お化け屋敷にいってみよう 
3 ジェットコースターだ・・・ 



「あそこだ」 
「へ〜〜〜・・・?!」 
俺が指差した場所を見て、楽しそうな顔がみるみる凍り付いていく梨沙子。 
「楽しいばかりじゃなくてああいうのもいいだろ」 
梨沙子は俺の腕にしがみついて首をぶるぶる振っている。 
「なんでお兄ちゃん、どうして?りぃのことキライ?」 
「好きだよ。いや変な意味じゃなく。俺はあそこがいい」 
「やだ!やだやだ!お化け屋敷なんていやだ!」 
梨沙子は人一倍怖がりだ。今だって電気を完全に消したら寝られないくらいだし。 
「ぜったいイヤ!なんで?楽しいとこにしようよ!」 

・・・予想はしてたけどここまで嫌がるとは。テンション高いからいけると思ったが。 
「大丈夫、お兄ちゃんから離れなければ平気だよ」 
「・・・・・・・・・」 

承諾してくれたか? 
お化け屋敷に入っても梨沙子は嫌がらなかった。 
「その代わりあとでりぃの言うこときいてよ」 
「・・・あぁ」 

中に進むに連れて梨沙子のしがみつく力が強くなってくる。 
「道が別れてるよ、どっちにいけばいいんだろ」 

1 右だな 
2 左か 
3 あれ?よく見たら真ん中もいけるんじゃないか 



薄暗くてよく見えないが、左右にしか別れてないみたいだな。 
「お兄ちゃん早く出て!もうここにいたくない!」 
「・・・あぁ。そうしよう」 
嫌がる梨沙子には悪いけれど、腕にあたる胸にどきどきしていた 
それもあるけど、あんなに小さかった梨沙子が育った事にある種の感慨深さを感じていたのかもしれない。 
・・・あれ?よく見ると真ん中もいけそうじゃないか。ちょっとかがめばいける。よし 
「お兄ちゃんこっちいけるの?ねえ」 
「俺を信じて梨沙子」 

さらにぎゅーっと抱きついてくる梨沙子。自分で胸があたると気が付かないのか? 
「きゃあぁああっ?!」 
「うわっ・・・!」 
いきなり梨沙子が飛び跳ねた。なんと、その勢いで俺のほっぺに唇が・・・ 

「・・・ご、ごめん」 
「何がいたんだよ」 
「あ、あれ」 
道端から蛇が飛び出してきたみたいだ。・・・粗末だな、暗がりじゃなきゃロープに見えそうなやつ。 
それより・・・梨沙子の唇が・・・ 

真ん中が近道になっていたらしく思ったより早く出られた。 
「・・・・・・」 
梨沙子は気まずそうにうつむいている。 
「り、梨沙子、次はどこがいい?」 
「お・・・お兄ちゃんが決めて・・・」 

1 もう一回お化け屋敷にする 
2 写真撮ろうか? 
3 何か食おうぜ 



「腹減ったな。何か食おうぜ」 
「うんっ!」 
元気になった。やっぱり食べ物だと元気になるな梨沙子は。 
「何がいい?」 
「えっとね、ポップコーンでしょ、ソフトクリームに、あとフランクフルト」 
「食いすぎ。お前、太っちゃうぞ〜」 
「うるさい!」 

バケツくらいあるカップに入ったポップコーン。梨沙子が持つと大きく感じるな 
「おいしい〜っ」 
「なかなかうまいな」 
キャラメル味か。最初はポップコーンに甘いのはどうなんだと思ったけど、うまい。 
「あ、お兄ちゃん食べかすついてるよ」 
「ホントか?うわみっともない。取らなきゃ」 
「待って。取らせて」 
「・・・いいよ、自分でやる」 
「いいから取らせてぇ。ね?お兄ちゃん」 

1 いいってば自分で取るから 
2 じゃあ取ってくれ 
3 舐めて取ってほしいな 



は、恥ずかしいな。梨沙子に指摘されちゃった。普段ならこっちが指摘する方なのに。 
「じゃあ・・・取ってくれ」 
「はいはい。もう、お兄ちゃんはりぃよりおこちゃまなんだから♪」 
「早くしろ!もうっ」 

唇の端っこにふれてその指を自分の口にふれる梨沙子。 
「昔はよくこうやって取ってもらったよね」 
「・・・そうだっけ?梨沙子、毎回食べかすつけてたのか」 
「そういう言い方しないで!」 

まだ梨沙子は今より手足も細くて幼かった。 
特に・・・¨変¨な意識なんてしたことは無かったな。 

でも・・・最近はやばいと思うときがある。何気ない仕草から¨女¨を感じてしまう事があるんだよな。 
例えば今の仕草。どこが女なのかときかれたらよく分からない。しかし意識してしまう。 
まだ中2、世間から見たらまだまだ子供な年だ。二十歳になってようやく成人だから 
「ねえお兄ちゃん、ソフトクリーム食べていい?」 
「・・・な、なめるのか。ぺろっと」 
「?」 

1 いいよ、好きなの食べな 
2 だめだ。違うのにしろ、意識しちまう 
3 そろそろ乗り物に乗ろうぜ 



「いいよ、好きなの食べな」 
「お兄ちゃんも食べよ!」 
「俺はいいから梨沙子食べな」 

・・・でかいな、このソフトクリーム。 
俺のよりでかい。まぁ当たり前か、それが普通だ。 
「ん・・・んんっ、ん〜」 
うわぁ梨沙子、そんなに舌をだしちゃって。横からいくのか、そうか。 
あ、角度変えてる。今度は下から撫で上げるみたいにれろぉっと・・・ 
「んん〜、おいひぃ♪れも、おっきぃ・・・」 

はしたない!はしたないぞ梨沙子!いつからお前はそんな子になったんだ。 
「んんん・・・ちょっとなめすぎちゃったぁ」 
うわぁ・・・口から白いのが垂れてる。なんでちょっと目が潤んでるんだ。 
「お兄ちゃん食べたいの?」 
「えっ?!」 
「だって口開けながらりぃを見てるから」 

無意識に口が開いていたらしい。梨沙子の呼び掛けで我に返った 
・・・い、妹に欲情してたのか?教師以前に人としてやばいじゃないか! 
「買えば良かったのに」 
「食べたくはない。梨沙子を見ていたいんだ」 
「・・・ば、ばか////」 

顔を真っ赤にする梨沙子が可愛かった。 

1 次はジェットコースターに乗るぞ 
2 しばらく散歩しようか 
3 迷路にいってみないか 



「食べおわったらしばらく散歩しようか」 
「う、うん////」 
まだ顔が赤い梨沙子を連れて遊園地の中を歩いた。 
・・・カップルが多いかと思ったが日曜は家族連れが多いよな。 
幸せそうだな。だいたい一人か二人くらいの子供がいるな。 
「お兄ちゃん」 
「なんだ?」 
「・・・家族、多いね」 
「そうだな」 
「り、りぃたちも、兄妹に見えるかな?」 
「ん〜〜・・・ひとまわり離れてるからな。兄妹にしてはちょっと歳の差がな」 
「じゃ・・・恋人に見えるかなぁ?」 

梨沙子・・・真っ赤だぞ。 
「ど、どうかな?りぃ、大人っぽいって言われるから、恋人同士に見えるよね」 

1 大人びた妹に見えるよ 
2 梨沙子の言うとおりだ 
3 むしろ梨沙子の方が年上に見えたりしてな 



「梨沙子の言うとおりだ」 
「ホント?!わぁーいやったぁ!りぃとお兄ちゃんは恋人同士だぁ〜!」 

ま、またぴょんぴょん飛び跳ねてる。もう・・・見た目と中身が違うじゃないか。 
「梨沙子もういい。やめろ、周りが見てる」 
「やったね!お兄ちゃんに恋人って言われちゃったぁ!」 
「話聞けよ・・・もう。梨沙子ってば」 
「すいませーん、写真撮ってくださーい!」 
「こ、こら・・・道行く人に何をさせてんだ」 

デジカメをカップルに渡して写真をお願いしている。舞い上がりすぎだろ 

「はい、チーズ♪」 
腕に抱きついて笑顔の梨沙子。俺は・・・どんな顔してるんだろうな 

「・・・楽しかったよ」 
「俺もだ。年がいもなくはしゃいじまったよ」 
「うん・・・」 

もう夕方か。楽しいと時間がすぎるのが早いのは大人になっても変わらないな。 
「へへ////」 

印刷したデジカメの画像を見てにやにやしている。 
「これ、ずっと飾っといて」 
「いいよ」 
「えへへっ////」 

梨沙子・・・俺も今日やたらお前を意識してしまった。 
「今日は泊まってもいい?」 
「悪いな。それはできない、我慢してくれ」 
「・・・うん、わかった。でも・・・遅くまでいてもいい?」 
「それなら、まあ大丈夫だな」 
「お風呂いっしょに入ろ」 
「・・・・・・」 

その日からかもしれない。 
俺が、梨沙子をただの妹として見られなくなったのは・・・ 

境界線をこえてしまったのは、きっと・・・ 


ル*’ー’リ<お兄ちゃん♪ (;教師)<あ? ル*’ー’リ<おなかすいたからなんかちょうだい (;教師)<・・・・・・