「ひつじさん!危ないよ!」 ・・・眠い。なんだかいくら寝ても疲れが取れない様な・・・ 「ひつじさん!蜂がいる!あぶない!」 ・・・舞お嬢様の叫びが聞こえてからすぐ、僕の腕に鈍い痛みが走った。 「う、わぁあああっ?!」 しまった、刺された。蜂に刺されると痛いんだよなぁ。 「大丈夫?薬塗ってあげるね」 「いえ平気です、これくらいなんてことありません」 「だめ。腫れてるよ、ほっといたらバイ菌が入っちゃう」 「す、すみません・・・」 執事のくせにお嬢様のお手を患わせるなどとんでもない話だ。 まして、お嬢様達の中で一番年下である舞お嬢様にこの様なご心配をさせてしまうなど・・・ 「ねぇ」 「は、はい」 「・・・あの、さ、ちょっと聞きたいことあるんだけど」 じっ と僕の目を見つめる舞お嬢様。 い・・・いったいなんでしょうか? 「ひつじさんってさ 1 えりかちゃんと¨おセックス¨したって本当?」 2 時々夜中とか誰かと話したりしてない?」 3 もう私の事キライになっちゃった?」 えりかちゃんと¨おセックス¨したって本当?」 「えぇえッ?!どどどなたからその様なことを!」 「・・・・・・したんだ。ひつじさん」 違・・・くない。それは紛れもない真実です。 「はい・・・えりかお嬢様と、契りをかわしてしまいました」 「ちぎり・・・?よく分かんないけど、しちゃったんだ。なんかえりかちゃんが寝言で変な言葉言う様になったからおかしいって思った」 舞お嬢様のお話では、どうやらえりかお嬢様は寝言で今の単語を口になさる様です・・・ しかしおやすみになりながらその卑猥の言葉を・・・さすがはえりかお嬢様。誉めるべきことではありませんが・・・ 「前まで寝言は良く言ってたけどおセックスだなんていったことなかったから」 舞お嬢様は直接えりかお嬢様に尋ねたらしいのですが、言葉を濁すだけで何もおっしゃらなかったとの事です。 なんたる失態、えりかお嬢様が守った秘密を僕が曝してしまうとは。 「ねえ・・・あの、えりかちゃん、どうだった?」 「は・・・?」 「だ、だから、お、おセ・・・のとき」 1 ぼ、僕の口からはもう言えません!お許しください! 2 まったく違う話をふる 3 そそ、それはもう獣の様なうなり声を 「ぼっ僕の口からはもう言えません!お許しください!!」 思った以上に大きな声が出てしまい、まわりにいたメイドさん達に白い目で見られてしまった。 「びっくりしたなぁ・・・そんなにおっきな声で言わなくても」 「すみません舞お嬢様。驚かせてしまいまして」 「だめ、許さない。罰として今から言うことを聞きなさい。命令だよ」 はい・・・命令とあらば如何なるお申し付けであろうと逆らう訳にはいきません。 「えっとねぇ・・・ 1 知りたくなったから私とおセックスして」 2 今からかくれんぼするから鬼になりなさい!」 3 四つんばいになりなさい。お尻叩いてあげる」 今からかくれんぼするから鬼になりなさい!」 「あの、それでよろしいのですか」 「いいよ。何、もしかしてもっときついのが良かった?蜂に百回刺されろとか」 きついご冗談を・・・一回でも涙が出そうなのに。 「はいじゃあスタート!いまからちゃんと十数えなさい」 舞お嬢様のおっしゃる通りに目を閉じて数字を数えた。 「い〜〜ち、に〜〜〜〜い、さ〜〜〜〜〜ん、し〜〜〜〜〜い・・・」 懐かしいな。僕も小さい時は日が暮れるまで近くの公園でかくれんぼしてたなぁ 「ご〜〜〜〜ぉ、ろ〜〜〜〜く、し〜〜〜〜〜ち、は〜〜〜〜ち、きゅ〜〜〜〜〜う、じゅ〜〜〜〜〜〜う!」 目を開けたら当然だがもう舞お嬢様の姿は見当たらなかった。果たしてどこに? 1 お屋敷の中にいるはずだ 2 代わりに愛理お嬢様を発見 3 僕の部屋のドアが開いている・・・ それほど長い時間数えていた訳ではない。お屋敷の外に出たとして隠れる時間は無いはずだ。 ならばお屋敷の中しかない、必ずどこかにいらっしゃるはずだ。 「・・・?!」 探し始めてすぐにある部屋のドアが開いているのに気付いた。 あの部屋は・・・! 「舞お嬢様のお部屋・・・」 かくれんぼをなさっているはずなのにあからさますぎないだろうか? わざわざ見つけてほしくてあんな不自然な角度で開いてあるのか、それともただのダミーか・・・ 気になったのでそのまま舞お嬢様のお部屋に入ってみた。すると 「ま、舞お嬢様?!」 「ひつじさん・・・待ってたよ・・・」 な、ななな、なんというお姿ですか?! お、お布団をかぶっていらっしゃるのですが・・・ 辺りには舞お嬢様がついさっきまでお召しになっていた衣服が散らばっています と、いう事はつまり、お布団の下の舞お嬢様は・・・! 1 わかりました・・・と、お布団をめくる 2 僕をからかうのはおやめくださいと冷静に言う 3 なんと情けない、¨男の子¨が¨男¨に成長してしまいました こ、こんな時こそ冷静にならなければ・・・ 「僕をからかうのはおやめください。舞お嬢様」 「からかってなんかないよぉ・・・早くぅ、めくってぇ、ひつじさぁあん・・・」 はぁ、はぁ、と、熱く深い息遣いで僕にお声をかける舞お嬢様。 こ、これは果たして演技なのでしょうか。ただのお戯れにしては真に迫っている・・・ 何より脱ぎ捨てた衣服を見ているうちに、ぼ、僕の下半身が・・・あ、熱い血が集まってしまいそうです 1 た、退却! 2 あくまで顔は冷静に、しかし下半身は暴れ馬 3 突然舞お嬢様がお布団を! 「お嬢様・・・お言葉ですがはしたない真似はおやめください」 「・・・・・・・・・」 舞お嬢様はじぃっとうるうるした瞳で僕を見つめている。 「ほら♪」 「わぁあっ?!」 すると突然お嬢様がお布団をはねのけてしまった。た、大変だ、舞お嬢様のあられもないお姿が・・・! って、あれ?? ベッドにりりしくお立ちになるそのお姿は・・・さきほどと同じお召し物の舞お嬢様。 じゃ、じゃあベッドのまわりに散らばる衣服はいったい 「同じ服持ってたからいたずらしちゃった、えへ」 「はうっ?!」 悪魔の様な意地の悪い笑顔で僕のテントを指で弾く舞お嬢様。 「やったね、私の勝ち♪」 「か、勝ち?かくれんぼでしたら見つけられたら負けでは」 「かくれんぼなんてどうでもいいの。私がひつじさんに勝ったのよ」 あ、あの、おっしゃっている意味が良く理解できないのですが 「ホラ、ここがこんなになっちゃってるでしょ」 「弾かないでくださ・・・アッー!痛いですよ!」 「¨女の子¨としては、男の人を¨こんなに¨させたから勝ちってわけ。わかる?」 す、統べてを理解いたしました。僕の・・・完敗です。 もはや男としても人間としても舞お嬢様に完敗いたしました。 「さぁー千聖とかくれんぼしよー♪ひつじさん部屋片付けといてねぇ〜」 とどめとばかりにもう一回僕のそこを指で弾き、また悪魔の笑顔で見上げて走り去ってしまいました。 このあいだの花火大会の口付けといい、舞お嬢様・・・恐ろしい御方だ。 僕は舞お嬢様のお申し付けの通り、せっせとお部屋を片付けました。 情けないですが熱くなったままなかなかおさまらないその部分を持て余しながら・・・