怪談や都市伝説。そういった類の噂はどこにだってある。 
それはこの学校とて例外じゃない。そんな噂のひとつやふたつあっても不思議ではない 

・・・人のいるところにこの手の噂はあるものだから。 

「せんせぇ♪一緒に帰ろ、ウフフフフフフフフ」 
「嫌だね。1人で帰れ」 
「もぉ〜ツンデレなんだからぁ♪一緒に帰りたいくせにぃ」 

いつもの通りしつっこく付き纏ってくる嗣永を振り払いつつ下校 

「せんせぇ〜まだまだ残暑が厳しいですよねぇ〜」 
「じゃあなんで俺にひっつくんだ。暑苦しい」 
「あ〜コンビニがあるぅ。コンビニがぁ〜〜」 
その目線でアイスを奢れという意思表示をしてくる。例によって無視でかまわないだろう。 

「・・・!」 

コンビニを越えて裏路地に差し掛かった時、嗣永の足が止まった 

「どうしたよ。今日はここでお別れか?」 
「こ、ここ、あそこですよぉ。まさかせんせぇ知らないんですかぁ?!」 

この裏路地がどうかしたのか。 

1 ・・・そうだ、あれか。ここは噂の・・・ 
2 嗣永にかまわずそのまま裏路地を通り過ぎる 
3 嗣永に行かせてみる 



あ。そうか。この裏路地ってあれか、学校で噂の 
「待って待って待って!待ってよぉ!」 
嗣永がしがみついて離れないのでそのまま行こうとしたら体重をかけてきた。 
「なんだよ」 
「なんで行こうとするんですか?!知ってるでしょここ」 
「知ってるよ。幽霊が出るんだろ?夜の0時に」 

今は何時だよ。まだ夕方の四時じゃないか。ったく嗣永は怖がりだな。 
「こんな時間には出ないって」 
「嫌ですぅ!!時間なんて関係なしに怖いのっ!!」 
そういうもんかねぇ・・・気にしすぎじゃないのか。 
まぁここの噂、信憑性はあると思う。幽霊を見たことある生徒が何人かいるから。 
「いやだ、行かない。せんせぇが意地悪するならもぉは行かないもん」 
「勝手にすれば。俺はかまわずに通るつもりだよ」 
「もぉ〜意地悪ぅ!せんせぇはもぉが嫌いなんですかぁ?!」 

1 嫌いだよ、と1人で裏路地を通って帰る 
2 騒いだらうるさいから別の道から行くか 
3 いい年してお化けが怖いの?とからかう 



ちょっと泣きそうだな。いつもの生意気な嗣永とは違って・・・ 
「おいおい嗣永。今年いくつだっけ?いい年してお化けが怖いの?」 
「怖いのは怖いんですぅ!もぉ〜むかつく〜!」 
からかわれると可愛くなるな、こいつは。 
「まさかまだ寝ションベンとかしてないよな?」 
「したことないもん!あっ、なにそのにやにやした顔!ホントだもん!」 
「怪しいなぁ・・・」 

なんか立場が逆転したみたいだな。普通なら俺が嗣永にからわかれて怒るはずなのに。 

¨がたっ¨ 

・・・なんだ?いま、音が。 
嗣永も聞こえたのか、急に黙って俺を見上げている。 
う、薄気味悪い・・・いったいなんだいまの音は 

1 聞かなかったことにして違う道から帰る 
2 ちょっと調べてみるか。確かあっちの薄暗い方から聞こえたよな 
3 嗣永、なんかもじもじしてないか? 



「ちょっと調べてみるか。あっちから聞こえたよな」 
「1人でして!もぉやらない!!」 
恐がりまくるあいつを尻目に、物音が聞こえた方を調べることにした。 

「なんかいるのか?出てこい」 

大方こういうあまり広くない場所には野良猫とかが住み着いてるから・・・ 

「わかったぞ。音の犯人」 
「だ、誰かいたんですかぁ?」 
「ネズミだ。いま壁の上を走ってった」 
「ぎゃあぁあああ〜!!」 

う、うるさいな。お化けじゃなかったんだから怖がらなくたっていいじゃねぇか。 

「せんせぇなんかについてこなきゃ良かったぁ。アイスも食べれなかったし」 
「お前・・・やっぱり何か奢らせるのが目的だったのか」 

泣きそうな嗣永を適当にからかいながら家路についた。 


・・・そして 
今度は俺が泣きそうになる番だと、この時はまだ知らない。 

「うぅう・・・落とした・・・財布」 

確かコンビニを通るまではあったはずだ。 
だとしたら落としたところは昼間に通ったあの裏路地に違いない 

参ったなぁ・・・ 
財布がなきゃすげー困るよ、きっと嗣永をからかった罰があたったに違いない。 
いまさら後悔しても遅いのでひたすら裏路地を懐中電灯で照らしながら探す。 
だが、一向に見つからない。こんな暗くちゃ探せないぜ。 
せめてもう少し早く気が付いていれば・・・ 
「もうこんな時間かよ」 
携帯に表示された時刻は 

「・・・23時59分」 

まもなく、0時だな。 
・・・何を意識してるんだ。いるはずないだろ幽霊なんて。 
それよりさっさと財布を探さないと!あぁあ大変だぁ 

1 急に怖くなってきたので明日の朝早く探すか 
2 あきらめずに探す 
3 突然誰かに話し掛けられ・・・ 



財布が無ければ何もできなくなる、それはだめだ。 
お願いだ出てきてくれ。無くしたとしたらここしかないんだよ 

「・・・見つからない・・・」 

そのショックは大きかった。いったいどうすれば・・・ 
いや、まだ見つかってない。財布はまだ見つかってないんだ、諦めちゃ・・・ 

しかしどこにもない。裏路地は全部探したはずだが見つからなかった。 
じゃあここじゃないのか?落とした場所は 
でも確かにコンビニまでは持ってた。落としたと気付いたのは家に帰ってからだった・・・ 

やっぱりここしかないよな 

1 誰かの気配・・・ま、まさか幽霊?! 
2 もういいや・・・帰って寝よう 



・・・誰か後ろにいる? 
なんか、なんとなくだが誰かの気配がするぞ。 
ま、まさか、あの噂の幽霊ってやつか?! 
¨ねえ¨ 
話し掛けてきた、これじゃ振り向かないわけにはいかない。 
「・・・!」 

お、女の子だ。ずいぶん小柄なんだな。 
あれ?制服着てる。こんな時間にに制服で外にいるなんておかしいぞ 
¨あなたが探してるのってもしかしてこれ?¨ 
その女の子は手に持っていたものを見せてきた。 
「あ!それ、俺の財布!ありがとう」 
¨そうだったんだ。落ちてたから誰のかと思った¨ 

にこっ、と笑うその女の子。 
・・・あの制服見覚えがある様な。うちの学校かな、しかし直接見たことが無かった気もする。 

1 名前を聞いてみる 
2 どこの生徒か聞いてみる 
3 まず足元を確認 



「君はどこの生徒なの?」 

その女の子は学校の名前を告げた。 
「うちの生徒だったのか!知らなかったよ」 
¨へ〜。あなた先生だったんだ。知らなかった¨ 

えっと・・・ 
この制服確か見たことはあるんだが、中等部だったか?いやわからない 
「だめだろ、生徒がこんな時間まで出歩いてたら」 
¨・・・帰らなきゃだめ?寂しいな¨ 

上目遣い気味に俺を見つめてくる。ここはどうしようか 

1 話し相手くらいならしてやるか 
2 親御さんが心配するから帰らせる 
3 なんか声の感じが変だぞ。まさかこの子 



財布を見つけてくれたお礼に話すくらいならいいか。 
「いいよ、なんか話そうか」 
¨・・・いいの?ホントに?¨ 
「ああ。夜も遅いからあまり長くは話せないけど」 
¨良かったぁ。よく人は来るんだけどみんなすぐ帰っちゃうんだ。怖いのかなぁ¨ 

来るんだけどって・・・ここにか? 
どういうことなんだ。なんだか変な言い方だな。 

¨えっと、先生は・・・幽霊って怖い?¨ 
「そりゃそれなりにいい年した大人の男だから幽霊は別に怖くないよ」 
¨そうみたいだね。だって私と話してても怖がってないみたいだし¨ 

・・・そんな言い方、なんだか自分が幽霊みたいな言い方じゃないか。 
ってちょっと待て!! 

嘘だろ。嘘でしょ。 
だだだって、ほら、ちゃんと足があるし。見えてるから! 
¨どしたの?顔色悪いよ¨ 

1 急用を思い出した!緊急避難! 
2 こんな可愛い子が幽霊なはずない 
3 おまえは誰じゃ〜〜〜〜っ?! 



思い直せ。こんな可愛らしい生徒が幽霊なはずない。 
なんでこんな時間に出歩いてるのかは気にしないとしよう。 
「あははは。君は幽霊じゃないよね」 
¨幽霊ですよ〜¨ 
「否定しろぉお!!怖くなるだろ!!」 
¨やっぱり怖いんですか。幽霊が¨ 

・・・そう言えばこの子、なんか体が透けてる様な。 
よ〜〜く見ると体の向こう側の景色がうっすらと見える気がするぞ。 
やっぱりあの噂は正しかったんだ、俺も見てしまった。 
し、しかも話をしてしまった。俺はどうなってしまうんだ! 

1 裸足で逃げ出す 
2 観念して話を続ける 
3 成仏しやがれ!と塩を投げ付けてやる 



「うわぁあああ〜!」 
¨な、何してんの?¨ 

たまたま持っていた塩を投げつけた。 
塩はお清めの効果があるらしい。さまよえるたましいよ、いますぐじょうぶつしやがれ!! 
とっととじょうぶつしやがれ!!ちくしょう! 

¨そんな事したって無駄だよ。私には当たらないし¨ 

投げつけた塩はその子の体を擦り抜けて地面にむなしく落ちるだけだった。 
・・・擦り抜けてる・・・やっぱり間違いない、この子は幽霊だったんだ。 
¨そんなに怖がらなくても悪いことはしないよ¨ 
「わ、悪いこと・・・?」 
¨うん。あ・・・ごめん、そろそろ帰らなきゃ。じゃまたね¨ 

その子は体の色が薄くなっていき、その場から消えてしまった。 
まるで煙の様に・・・ 

¨ねえ。良かったらさ、また遊びに来てほしいな・・・¨ 

その言葉のあとはもう何も起きなかった。 

気になったので翌日の放課後、資料を調べてみた。 
あの生徒が着てた制服はいまの制服がモデルチェンジする前の制服だったんだ。 
以前アルバムで見たことがあるから見覚えがあったんだな。 
調べるうちに三年前に今のデザインに変わったとわかった。 

・・・あった、あの生徒の写真。間違いない。この子だ。 
えっと名前は・・・読み仮名がふってあるぞ。 

「ま、まい、は?舞うに波か、変わった名前だな」 

どうやら交通事故で亡くなってるみたいだが・・・ 
亡くなった生徒がいたなんて初めて知ったぞ。 

よく分からないけど、俺があの子と出会ったのは何かの運命なんだろうか? 

「・・・石村・・・舞波・・・」 


从 ’w’)<早く先生来ないかな〜 ル;’ー’リ<あそこは通りたくないですぅ・・・ 从o゚ー゚从<待っとるでぇ先生 从・ゥ・从<待っとるばい執事さん 从o゜ー゜从<あたしの方が先とゆいたい…