やばいっ! 
ちょっと残業のつもりがもうこんな時間かよ。やっちまったぜ 
もう部活も終わってる時間じゃないかよ・・・やれやれ、道理で腹も減るわけだ。 

今日は何か食ってから帰るか。最近は自炊ばかりだったからたまにはいいだろ。 

さすがにこんな時間じゃ校舎には生徒もそんなに残ってないだろうな 

「・・・あ?」 

まだいたぞ。 
体育館に通じる廊下を二人の生徒が歩いている。 
あれは・・・嗣永と、確か後輩の熊井君だっけか。 
すごい身長差だな、やっぱり男の子は発育がいいよな。 
ま、嗣永が標準より小さいというか若干寸詰まり気味というか。 

1 声をかけてみるか 
2 ・・・なんか話してるぞ、聞いてみよう 
3 それよりさっさと帰らなきゃ。二人には悪いが 



嗣永の甲高い声、それと対称的な低い声が聞こえる。あの二人何か話してるみたいだな。 
気になるのでちょっと聞いてみようか・・・ 

「くまいちょー、さっきの3ポイントかっこよかったよ!」 
「そ、そうですか?あれは先輩がパスしてくれたから入ったんですよ」 
「あれはくまいちょーの実力なの。誉めたんだから素直によろこびなさいっ」 

お、嗣永のやつ誉めてるな。こないだは厳しいなと思ったが 

「ありがとね、片付け手伝ってくれて」 
「い・・・いえ」 

な、なんだか熊井君をみてると恥ずかしいなぁ。あんなに顔を真っ赤にしちゃって・・・ 
純粋だな、羨ましいよ。俺にもあんな時期があったはずなのに 

「あっせんせぇ!いたんだぁ」 

・・・嗣永。 
せっかく熊井君といい雰囲気だったのに。 

1 ここは二人きりにしてやるか。すぐ帰ろう 
2 嗣永はすぐ帰してくれないかもな 
3 せっかくだからなんか奢ってやるか 



「せんせぇ〜♪」 
おい・・・熊井君のそばにいてやれって、俺はいいから。 
「まっててくれたんですかぁ?優しいですねぇ」 
「もっと早く帰るつもりだったよ。たまたま遅くなったんだ」 
「え?会いたかったよ桃子って?ウフフフフ、やだ〜ぁ」 
「お前を名前で呼んだことはないね」 

腕をつんつん突いてくる嗣永。こいつは俺がすぐカッとなるのを楽しんでるんだ。 
・・・熊井君、何とも言えない顔してんな。早く二人になりたいっていう声が聞こえてきそうだ。 
その気持ちはわかるが、せめて先生らしいことをさせてほしい。 

「腹減ってるだろ?なんか食おう」 
「いいんですかぁ?!でもぉ〜〜悪いですぅ〜〜」 

その仕草わざとらしいな・・・早くつれてけって思ってるだろ、わかるぞ。 
「ぼ、僕はいいです」 
熊井君は遠慮したがタイミングがいいのか悪いのか腹が鳴った。 
「あ・・・」 
「ウフフフフ、お腹すいてるでしょ?遠慮しないで。せんせぇはなんでも奢ってくれるよ」 

1 ラーメンにしようか 
2 ファミレスにするかな 
3 嗣永が突然「せんせぇのうちにいきたーい」と・・・ 



「ファミレスでいいか?二人とも」 
「え〜〜、もうちょっと高いところがいいな〜」 
「僕は・・・いいです」 
「遠慮すんなって。腹減ってるだろ?」 
「くまいちょーいこ。頼めば何でも慢ってくれるよ♪」 
うるさいぞ嗣永、変なことを吹き込むんじゃない。 

「・・・先輩が言うなら・・・いきます」 
「せんせぇ!期待してるよっ」 

俺の腕にぎゅっとくっついてくる嗣永。もう、暑苦しいな・・・ 
「・・・・・・」 
熊井君の冷たげな視線を感じる。やっぱり君は嗣永の事が・・・ 

ファミレスにようやく着いた。ずっとくっつかれてうんざり気味 
「もぉはせんせぇの隣ぃ〜」 
「熊井君と座れよ。俺は一人がいいんだ」 
「やだやだ〜隣にすわりたい〜〜」 

高校生のくせにわがままを言うな。しかもそんなでかい声で 

1 しかたねえな・・・座れ 
2 熊井君が寂しがってるから隣に座るんだ 
3 うるさいのでトイレに立つ 




お前は俺しか見てないのかよ、ほ、こんなに寂しがってる後輩がいるじゃないか。 
「熊井君の隣に座りな」 
「えっ?!」 
俺の言葉が予想できなかったのか、目を見開いている熊井君。 
「えぇ〜〜、やぁ〜だぁ〜。だってくまいちょーのお世話は疲れるんだもぉん」 
「いいから座れって、ほら」 
ぷぅー、とほっぺを膨らませてしぶしぶ熊井君の隣に座る嗣永。 
「・・・・・・////」 
座るときに肩が触れ、顔を赤くする熊井君。初々しいな・・・俺にもあんな時期があったんだよなぁ。 
「くまいちょーなにがいい?」 
「え・・・えっと・・・」 
「なんでもいいよ。さっきも言ったけどせんせぇは何でも奢ってくれるから」 
「じゃ・・・じゃあ、僕は・・・先輩と同じので////」 

目も見られずに精一杯の声を出すのが可愛かった。 

「んもぉ、男の子なら自分で決めなさい」 

まるでお姉ちゃんみたいだな、嗣永。甘えるのが上手かと思ったが世話を焼くのも好きなんだ 

1 トイレに立つふりをして二人きりにしてみようか 
2 嗣永は何がいいんだよ 
3 熊井君が緊張して水をこぼす 



「じゃあもぉはこれぇ♪カレーがいいですぅ」 
「ぼ、僕も・・・」 
「だ〜か〜らぁ自分で決めなさいって言ったでしょ?もぅくまいちょーはぁ」 

・・・ちょっと様子を見てみるか。 
「じゃあ俺もそれにするわ」 
「せんせぇとお揃いだぁ♪」 
「熊井君と態度が違うじゃないか」 
「せんせぇは別〜」 

二人になったらどんな会話をするんだろうか。 
「悪い、ちょっとトイレ」 
「もぉ〜せんせぇ、食べる前から汚いですよぉ」 

・・・いくふりをして一旦外に出て、ガラスごしに二人を見守ることにした。 
会話は聞こえないが行動は見えるよな・・・ 
・・・お、熊井君が話し掛けた。顔真っ赤だな。がんばれ 
嗣永と普通に会話してるわ。あ、嗣永、熊井君の頭撫でてる。 
それに応じて熊井君はさらに真っ赤になってるな。 

会話が聞こえないぶん色々な想像ができそうだ 

1 まだ様子を見る 
2 もう戻るか 
3 あっやば、気付いた! 



まだここから見守ろう。思春期の二人はいろいろと難しいんだから・・・ 

あっ!あーあドジだな熊井君、水こぼしちゃって。 
ふこうとしたら嗣永が布巾を持ってふきはじめた。対処が速いな 
それを申し訳なさそうに見ている熊井君。ん〜・・・ありゃシリにしかれてるな。 
見た目は熊井君の方がリードしそうなのにその反対とは、なかなか面白い組み合わせだ。 
・・・あ、あれ?熊井君泣きだしたぞ。好きな娘の前で失敗して凹むのはわかるが・・・ 
今度は熊井君の涙をふいている嗣永。あの二人なかなかいいコンビだな。 
熊井君、見た目によらずまだ中身は子供っぽいんだな。嗣永は見た目子供だがしっかりした一面もあるとは 

このギャップ、いいな・・・ 

1 まだもう少し様子を見てみよう 
2 ・・・ん?あのウェイトレス、見覚えがあるな 
3 嗣永に電話しておどろかしてみるか 



テーブルに料理が運ばれた。まずいな、もう戻らなきゃ。 

・・・なんだあのウェイトレス、スカート短いぞ!他のウェイトレスより短い、あれって規定違反じゃないのか。 
嗣永うれしそうな顔してるな。カレーであんなに喜ぶとは・・・ 
すると、顔を見上げてウェイトレスを見て驚いている。なんだ?どうしたんだ、戻ってみるか。 

・・・なんかおかしいな。あのウェイトレス、なんだか見覚えがあるんだが 

「あっ先生♪いや〜ん見てたの〜?」 
「う・・・梅田?!何やってんだこんなとこで!」 
だから嗣永は見て驚いてたのか。そりゃ驚くよな・・・ 
「ついでにこの中身も見てく?サービスしちゃうんだよ」 
スカートをめくりあげようとしたので注意してやめさせた。 


1 サービスはいい。それより、なんでバイトをしてるんだ 
2 見せてくれたら学校には黙っててやるよとからかう 
3 もしかしたらまだうちの生徒がいるかもしれない 



「そんなのはいい。それよりなんでここでバイトしてるんだ」 
「したいから」 
「答えになってないだろ。金が欲しいのか」 
「う〜んと、社会勉強の為」 
・・・悪いが梅田らしくない答えだな。しかし、何かしようと思ったのは偉いな。 
「そうか、意外だったな。お前が真面目に頑張ろうとしてるなんて」 
「あ〜〜ひどーい、私だって少しは真面目なとこもあるのに」 
「出会い頭にスカートをめくって見せようとしたり、授業中は起きてる事がないお前が・・・うれしいよ」 
部活もやってるのに・・・偉いな、成長したな梅田。 
「先生も桃子ちゃんともう一人連れてきてるけどどうしたの?」 
「あの子は嗣永の後輩。二人とも部活帰りだから奢ってやるって言ったんだ」 
「先生は優しいね、好きになっちゃうよ?」 
「バカ」 
・・・梅田、スタイルいいなぁ。こないだメイドの格好してたが似合うよなあ。 
「じゃあ私はこれで。でも時々冷やかしにいくから」 
「真面目にやれ」 


「せんせぇ戻ってきたぁ♪えりかちゃんと何話してたの?」 
「なんでここでバイトしてるのか聞いたら、社会勉強の為だって。やっとやる気出してくれて嬉しいぜ」 
「あ〜〜にやけてるぅ、ホントはスカートの中見せてもらったんでしょ?」 
「違うよ」 
「いいこと教えてあげますね♪えりかちゃんてレースのパンツが好きなんだよ」 
・・・何の情報だよ。隣の後輩をほったらかしにして 
熊井君は・・・あまり楽しそうじゃないな。さっきまで嗣永と二人だったからか 
「おいしぃね〜♪くまいちょー♪」 
「は、はい・・・////」 

ちょっともどかしいくらいの子だなぁ。 
「ごほ!ごほ!」 
「大丈夫ぅ?ほら、ほら」 
熊井君の背中をさすってやる嗣永。 
「もぉ〜おっきいのにしっかりしなさい」 
「ごめんなさい先輩」 

1 熊井君に話をふってみる 
2 嗣永と話す 
3 デザートは何がいい? 



まだ話もしてないから熊井君がどんな子かわからない。 
「いつも嗣永ってこうなの?」 
「えっ?!い、い、いぇ、その・・・あははは」 
「何で笑うのくまいちょー!そこは否定しなさい!」 
「いやぁ・・・間違ってはいないでしょ先輩」 
「あ〜〜〜っ!言うなぁそういうこと!」 
ぽかぽかと熊井君の肩を叩くのが可愛いな、嗣永。 
叩いてる方は高校生、叩かれてる方は中学生だ。見た目が逆なこの二人。 
「大変だなぁ熊井君は。こんなうるさいのがいつも一緒なんでしょ?」 
「部活の時しか一緒じゃないんです。だから・・・こうやってされるの、嬉しい////」 

・・・俺の気のせいだろうか?一瞬、嗣永を見たその表情が女の子に見えたぞ。 
「そーなのよねー、くまいちょーはM男くんだからねー。しごかれるのが好きなんだよねー」 

い、今の表情は・・・いや、分からないぞ。 
世の中には持って生まれた性別とは異なる性に近い見た目の人間は沢山いるし。 

1 こんな時間だ!そろそろ帰るか 
2 嗣永の電話が鳴った 



¨♪〜〜♪♪〜〜♪¨ 

「あ、ごめんなさい。ちょっと席外しますぅ」 
電話が鳴り、嗣永は外に出た。 
「・・・・・・」 
「・・・・・・」 
二人になっちまった。気まずいな・・・ 
「先生が羨ましいです」 
「えっ?」 
熊井君がぼそっとつぶやいた。 
「あんなに先輩と話せて、すごく羨ましい」 
「いやぁ・・・別に普通だけどな」 
「自然に話ができるんですか。緊張しないんですね・・・すごいな」 
ちょっと寂しそうに笑う熊井君 
「教え子に話ができないんじゃ先生は勤まらないよ」 
「・・・・・・・・・」 

「ごめんなさぁい!家から電話で、すぐ帰ってきなさいってぇ」 
沈黙をやぶるかの様に嗣永が電話を終えて走ってきた。 
「せんせぇ、くまいちょー、ごめん。じゃあまたね」 

よほどあわててるのか、嗣永はさっさと帰ってしまった。 
さて・・・二人か。どうしよう 

1 家まで送るよ 
2 熊井君が1人で帰れますと言った 



「家まで送るよ」 
「あ、ありがとうございます」 
「って言っても家知らないんだよな。送る側なのに」 
「ふふっ、それもそうですね。途中まで行きましょう」 
熊井君大きいな。成人男性より背が高いとは、平成生まれは次元が違うな。 
暗い道を気を付けながら歩く。 

「あ、危ない!」「えっ」 
すぐそばをトラックが走ってきた。ぶつかりはしなかったが地面に水溜まりが・・・! 

「うわぁっ、最悪!」「うっ・・・!」 
熊井君を守れなかった。二人揃って濡れちまったぞ・・・ 
「・・・・・・?!」 
「先生、やだ!見ないで!!」 

一瞬だけ見えたが、熊井君の濡れた体操服の下に・・・ 
その下に・・・下着が見えた 
「く、熊井・・・君・・・それは?」 
「・・・・・・ッ」 

俺は、熊井君が泣きそうになるのをなだめた。 
いったいこれはどういう事だ。男がブラジャーをするはずない 

ということは?! 

1 落ち着いて話をしようか 
2 俺は何も見てない! 
3 女装してるのか 



「ぼ・・・僕は・・・!」 
「大丈夫だ、うん、大丈夫だから・・・ちょっと落ち着こう」 
近くのバス停のベンチに座り、熊井君をなだめる。 
「・・・・・・」 
・・・気まずいな。完全に黙ってしまったし・・・ 
「・・・ぼ、僕は、嗣永先輩が好きなんです」 
やっぱり、そうか。それは見ていてよく分かった。分かりやすいほどに・・・ 
「・・・今まで好きになったのはみんな女の子なんです」 
・・・えっ?お、女の子なのに、女の子が・・・ 
「でも、どうしても好きだって言えなかった。女の子が・・・女の子に告白されたらきっと嫌がるだろうと思って」 
そうだとはかぎらない、と言いたいが、実際はそうかもしれない 
「だから・・・ずっと男の子のふりをしてきました。よく間違われてたし、周りは誰も疑いませんでした。でも・・・だんだん女の子っぽくなってきて・・・」 
仕方ないよな。子供は成長するのは避けて通れない。 
「おかしいですか?僕。先生、答えてください・・・」 

熊井君は真っ赤に腫れた目で俺を見つめてくる。 

1 何もおかしい事なんてないよ。人を好きになるのに性別は関係ないんじゃないかな 
2 ・・・ごめん、俺には答えられない 
3 なぜ嗣永を好きなのか聞いてみよう 



「おかしくなんてないよ。君は何もおかしくないから」 
「・・・・・・先生・・・」 
「そうだ、聞きたいんだけどどうして嗣永が好きなの?」 
「バスケ部に入った最初の日に怪我しちゃって。その時誰よりも早く先輩が保健室に連れていってくれたんです」 

・・・わかる気がする。 
まだ初日で知らない人がいっぱいいて、怪我したらすぐに助けてくれた先輩。 
そりゃ・・・惚れるよな、まして嗣永の愛敬ある笑顔を見たら。 
「その日からもう先輩の事が頭から離れなくて・・・気が付いたら好きになってました」 
「優しいとこあるからな、嗣永は」 
「・・・でもおかしいですよね。女の子が、女の子を好きになるなんて」 
「何も負い目なんて感じなくていいんだ。人を好きになるのに性別は関係ないと思う」 
はっとした様な表情で俺を見つめてくる熊井・・・君付けで呼んでいいんだろうか? 
「先生、ありがとうございます!」 

深々とお辞儀をしてもらった 


「暗いから気を付けてな」 
「はい、ありがとうございました先生!」 

良かった。その表情はさっきより明るくなっていた。 

・・・バスに乗ってからふと考えてしまった。 
うちの学校の生徒は本当に色々なものを抱えてるんだなぁ、と。 
昔、先生がそう話してるのを聞いたことがあったけど、ようやくわかったよ。 

「・・・好きになる理由・・・か・・・」 

さっきは熊井・・・君にそう言ったけど、俺は自分ではどう考えてるんだろうか。 

・・・人は複雑だ 


川*^∇^)||<(先輩の・・・おっぱい、おしり、ハァハァ)