やれやれ…今日の仕事も終わったぁー! ・・・といってもノートPCを使って自宅でのデスクワークなんだがな・・・ よし印刷した資料を鞄に……ってあれ? あれ? おかしい! ないぞ! ……まさか、俺今日学校に忘れて来たのか?? ……なんてこったぁ〜 これからゆっくりしようと思ったのに〜……取りに行かなきゃマズいだろ… と頭を抱えていると… “ピンポーン♪” 誰だ? 来客か? 1 取り敢えず出るか 2 居留守しよ… 誰だよーひとがヘコんでる時にくる無神経な客はー…とか独り言をいいながら玄関へ行きドアの穴から来客を覗いた… ・・・ん? かわいらしい女の子だな? しかも…この制服はウチの中等部の制服じゃないか? 俺はドアを開けた 『どうしたの? 君その制服はウチの中等部のだよね?』 『ハイ! 中等部2年○組の鈴木愛理です♪ 先生に忘れ物の鞄を届けに来ました!』 ……なんというグッドタイミング!! 『鈴木愛理ちゃんか…ありがとう わざわざこっちまで来てくれたの?』 『いえ! こっちの方角が私の家なので、帰る途中で先生の家に…村田先生が代わりに届けてくれない? って♪』 村田先生…ありがとう 恩に着るよ… 『じゃ、私はこれで…』 鈴木が帰ろうとして外を見ると… ゛ザァーーーーーッ………゛ 『雨かぁ…さっきまで降ってなかったのに…傘持ってきてないよぅ…』 ホントだ さっきまで晴れてたのに…変わりやすい天気だな… 『……あ、あの…先生?』 『どうした鈴木?』 『……雨が止むまで…先生のウチで雨宿りさせてもらえませんか?』 ええっ?! 俺の家に上がるのか?! 1 傘貸してあげるから帰りなさい 2 …雨宿りだし…いいよな 3 車で送ってあげるよ ……傘がなくて困ってる生徒を 雨の中に放り出す訳にもいかない ましてや女子生徒だしな… 『いいよ 散らかってても良ければ』 『スミマセン! お邪魔します♪』 ペコリとお辞儀をして鈴木は入ってきた ……まさか嗣永の次に俺の家に上がるのがこのコになるとは思わなかったな…… この前危うく梅田に上がられそうになったが… しかし…鈴木は入って正座…妙にソワソワしている 『どうした? 何か落ち着かない?』 『い、いえ! で…でも…なんていうか…お、男の人の部屋に…入るのっては、初めてだから!…//』 鈴木ちゃんは顔を紅くして俯きながらそう話した ………なんというか すごくいじらしいじゃないかw そうだよ これが本来女の子のあるべき姿なんだ 嗣永や梅田みたいなのに最近絡まれているせいで、なんか俺の感覚もズレてしまっていた様だ 『ゴメンな お菓子とかなくって あと楽にしてていいんだよ?』 『い、いや! 全然気にしないで下さい!』 そう言うと鈴木は正座を崩し、それから何かを思い出したかの様にこう言ってきた 1 『先生の部屋確かに散らかってますね 私掃除好きなんで掃除します♪』 2 『先生…喉乾いたので何か飲み物下さい♪』 3 『先生…私の歌聴いてもらっていいですか?』 『先生のお部屋…確かに散らかってますねぇ…』 『ま、まぁな…でも男の一人暮らしなんてこんなもんだよ』 『私掃除するの好きなんです♪ 私に任せて下さい!』 『いいよいいよ! そんな事させちゃ…』 『いいんですよ! 私が好きでやるんですから♪』 そう言うと 鈴木は鼻歌を唄いながらテキパキと掃除を始めた ………確かに掃除が好きだというだけあって、要領がいい 散らかってたゴミ、小物類 服等が次々片付けられていく 俺がやるんだったら、こう上手くはいかないな… 順調に鈴木が片付けて言ってたが…何かを見つけて止まった その視線の先には… 1 若い頃の先生の写真 2 カッパのキーホルダー 3 エロ本 ・・・エロ本だ・・・ 鈴木の顔はまた真っ赤な顔になってしまってる 『ゴメン! これは見せちゃいけなかったな!汗』 『…いやいいんです♪ 先生だって男の人ですもん …こーいうの興味あって…普通ですよね』 なんか俺の方が恥ずかしくなってきてしまった(照 『それは俺がしま…『…ぁの…ちょっと…これ…見させて下さい…//』 えぇえ?! なんでこれみたいの!? 鈴木と同じ年齢の男子ならいざ知らず 女の子の鈴木が…? 1 まぁ…いいや 2 恥ずかしいから返してもらう ………もういいや、気がすんだら返してもらおう 『……ぃいよ』 鈴木はコクと頷くと、一枚一枚ペラペラめくり出した ……あの頃の俺もクラスのカワイイ子に夢中だったし、エロ本は買いたくても買えなかったから読みたかったもんだが 女子も興味あるんだな……ましてや女の子なら、読みたくても絶対に買えないしな… 『…うわぁ〜//』 『この人スゴい……//』 『胸大きいなぁ……スタイルいいし…』 顔を真っ赤にしながら、一枚一枚めくる度にヒャッ!と言ったり顔を隠したりしてる鈴木 ………ダメだ なんかいけない妄想が……しかし カワイイなぁ…… い、いや 流石に中2は…って何を考えてる俺は?! …一通り読んだのか、鈴木がエロ本を返してきた 『…ぁりがとうございました』 こんな時にもペコリとお辞儀をする…ホント礼儀の正しいいいコだな… お互いなんか落ち着かない空気になったトコを… ゛グウゥゥ〜〜……゛ あ、腹減ったな…… 『先生お腹減ったんですか?』 『あぁ 何か昼は食べる気がしなかったから 今頃腹へってきたよ』 1 鈴木が何か作ると言い出す 2 俺が何か作ろう 3 出前取るか 『先生! 私に料理作らせて下さい♪』 ちょっと!? 掃除やってもらった上にメシなんて…! 『最近お料理の勉強始めたんです♪ 今から材料みて決めるから先生は待ってて下さいね!』 鈴木はニコッと笑うと 俺の冷蔵庫の中身を物色し始めた… …やがて作るモノを決めたのか、キッチンからリズミカルな包丁の音が聞こえてくる 料理作ってもらうなんてどれくらい久しぶりだろうか…前の彼女に作ってもらった位かな…アイツあんまり料理しなかったしな… しばらくしてから… 『出来ましたぁ〜♪』 鈴木は…デミグラスソースハンバーグを作ってきた 結構難しい料理を作るじゃないか! 『先生♪ 味は分かりませんが、食べて下さい♪』 …今一瞬、なんか言わなかった?… 1 覚悟を決めて食べる 2 鈴木は食べないのか? 3 …なんで食べさせようとしてくる?? 俺が若干たじろいでいると… 『はい♪あ〜〜〜〜ん』 ハンバーグを食べやすい大きさにきって食べさせようとしてきた ………なんか、まるで彼女みたいじゃないか…// 俺は…覚悟を決めてハンバーグを食べた 『………どう?』 首を傾げて聴いてくる鈴木…… 味は……… 1 旨い! 2 ………マズい…が、言えないよな ・・・美味い・・・ いや、美味い! ホントに料理の勉強始めたばっかりなのか?! 『鈴木! 美味しいよこのハンバーグ!! ホントに始めたばっかり?!』 『やった! 実はこの前お母さんと勉強したばかりなんですよ♪ うまくいってよかったぁ〜 先生食べてくれてありがとうございます!』 ニコニコ笑う鈴木 ・・・あぁ・・・こんなコが彼女なら、身の回りの心配は要らないな 掃除は出来るし 料理も上手い 礼儀も正しい このコが14歳で、そして教師と生徒という立場で無ければ・・・ 俺は、ハンバーグをすぐに平らげてしまった 『ごちそう様でした!』 『お粗末様でした♪ ……って…あっ もうこんな時間かぁ……雨止んでるかなぁ…?』 鈴木はチラッと時計を見た後、窓から外の様子をみる 1 すっかり止んで快晴 2 まだ降ってるな… 3 ………雷? 『……なんかさっきより強くなってる……』 困ったな…止むどころか更に強くなって来たのか…… すると突然……電気が消えた そして………… ゛ドーーン! ゴロゴロゴロゴロゴロ…゛ 鋭い雷鳴と共に 稲光が走った!! 『うっわ停電か…どっかにライト………?』 ふっと鈴木を見ると ………半泣きになって、肩を震わせている 『ゎ…たし…雷は……ダメ…なんです… ……暗いのも…怖いし…ふぇぇぇ………泣』 1 取り敢えずライトを 2 そっと抱き締める 3 歌を唄おう! 『…ぅぅ……怖いよぅ……』 俺は知らず内に…鈴木をそっと抱き締めていた 『……せんせぇ?』 『大丈夫だ ココには落ちてこないさ 落ちて来ても先生が身代わりになるからな…』 『…それじゃダメ…』 ゛ピカッ! ゴロゴロゴロゴロ…ドーーン!゛ 『ヒィッ!!!』 『落ち着いて…雷が鳴るって事は、もうすぐ雨が止むって事だよ』 『…ホント…ですか…?』 『…あぁ…』 多分…な 何かを言葉を掛けて鈴木を安心させてあげたかった 雷が通り過ぎるまで、俺は優しく抱き締めながら、鈴木の頭をさすってあげた ――――― しばらくすると、雷は止み、ホントに雨は止んでしまった 鈴木もすっかり落ち着きを取り戻した…一安心だ 『今日はホント色々とゴメンなさい! ご迷惑掛けました!』 『お礼言うのはこっちだよ 鞄届けて貰って、おまけに掃除にご飯に…ありがとうな』 『ハイ♪ 先生お邪魔しました♪』 鈴木は入ってきた時と同じ様にペコリと頭を下げてから出て行った ……世の中まだまだ捨てたもんじゃない あんなにかわいらしいコが居るんだもんな…… 中2…だったよな…2年後が楽しみだな…