教師なんてやるもんじゃねぇな 
最初は若い女の子に囲まれていいなとか考えてたけど、夢もへったくれもなくなりかけた今日この頃 
今だって、授業中にも関わらずうるさ過ぎだろ 
さてさて、どうしてくれよう 



1.うるさい!と一喝 
2.キレたふりして、教室を出ていく 
3.長々とお説教 



仕方ない・・・ガラではないが 
「うるさい!!!」 
━━━━━ビクッ!━━━━━ 
さすがに静かになったわな 
全くけじめぐらいつけろっつうの 
・・・ん? 
そういえば、怒鳴る直前に清水が手を挙げていたような 
あいつは真面目だからな 
このクラスの学級委員だし 
ちゃんと授業中もおとなしく聞いてるし、宿題もしっかりやってくるし 




1.どうした清水?と聞く 
2.せっかく静かになった事だし、後で聞けばいいだろう 
3.あえて代表して、清水を叱る 



「どうした清水?」 
「あっ、いえ・・・何でもありません 
授業進めて下さい」 
何でもなさそうに見えないんだが・・・ 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー 

わかったぞ 
とりあえず授業を進めた俺だったが、さっきから清水がそわそわしてる 
大方、トイレでも我慢しているんだろう 
しかし、困ったな 
本人からの申し出がないのに、トイレ行けって言うのもおかしいし 
下手したら、セクハラだぞ 
じゃあ、ほっとくか、いや、マズイんではないか 
・・・う〜ん 



1.それでもトイレ行けと言う 
2.まあ、子供じゃないんだし大丈夫だろ 
3.そうだ!俺が職員室からプリント取って来るって言えば、勝手に行けるじゃないか 



そうだ!俺が職員室からプリント取って来るって言えば、勝手に行けるじゃないか 
我ながら名案だ 
「ちょっと職員室に忘れ物したから、取って来る」 

〈数分後〉 

やれやれ、何だってこんな事してるんだか 
ガラガラ 
「おっ、真面目にやってたか 
偉い、偉い」 
「はい、みんな真面目にやってました」 
・・・清水、まさかお前見張ってた訳じゃないよな? 
ー ー ー ー ー ー ー ー ー 

「じゃあ、問題解け」 
真面目にも程があるだろ 
「先生〜、ちょっと来て」 
おっ、舞美 
今日は起きてるのか 



1.質問か、感心感心 
2.愛の告白か?みんないるだろ、も〜う 
3.また分厚い参考書ぶち破ったのか 



「また参考書ぶち破ったのか、お前は 
今度は自腹だぞ」 
「違うし、あれ見てあれ」 
舞美が指した先には、コンクリートに広がる水溜まり 
その上には、水が滴る椅子に座って、顔を真っ赤にしている清水がいた 
「早く何とかしてあげて」 
「おっ、おぅ」 
何とかっつってもな 
「今日はちょっと早いけど、授業はこれでおし・・・」 
「あぁ〜、佐紀ちゃんお漏らししてる!」 
バカ梅田 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー 

とりあえず、保健室に連れて来たわいいが 
終始、俯きっぱなしだからな 
何て、声かけよう? 



1.まあ・・・気にすんなよ 
2.これからは、ちゃんと言ってくれよ 
3.あえて何の関係ない話を・・・ 



「今日、暑いな 
こんな日はスーツじゃなくて、Tシャツと短パンでいたいな」 
「・・・先生、ゴメンなさい」 
「えっ?あっ、まあいいさ、そんな事は」 
「ホントは、うるさくなってる時に言おうとしたんですけど」 
「清水、いいって言ってるだろ」 
「だって・・・(泣)」 
「行こうと思えば、俺が職員室に行った時に行けたんだ 
それを学級委員の責任感から行かなかったんだろ?」 
「そんなの言い訳になりませんよ」 
「いや、俺のせいだ 
謝るのは俺の方だ、すまない」 
「止めて下さい・・・」 
「いつも真面目なお前を、先生は好きだぞ」 
「えっ?」 
「教室戻れ」 
「はい・・・」 
そう言うと清水はドアの方に歩いて行き 
開けるのかと思ったら、振り返り 
「あたしも♪」 
「ん?何か言ったか」 
「何でもないデス♪」 
ガラガラ・・・パタン 
まあ、いっか・・・ 
とりあえず、この濡れたものは頂いておこう