「千聖、ほらっ」 
「冷たいよ舞ちゃん!わっ」 
「一緒にやっちゃうよ千聖」 
「ま、舞美ちゃんまでぇ〜」 

敷地にあるプールに甲高く黄色い声や水しぶきが飛びかっている 
お嬢様達が暑いとおっしゃるのでプールで涼むことになったのですが・・・ 

目のやり場に困ります。 
ま、舞美お嬢様の健康的な水色のビキニに・・・ 
舞お嬢様のワンピース、これもなかなか・・・ 
そして、フリル付き水着の千聖お嬢様と、なんと黒いビキニのえりかお嬢様。 
早貴お嬢様のまぶしい黄色いビキニもたまりません 
この方達は特に目のやり場に困ってしまいますよぉ 

愛理お嬢様はプールサイドで戯れるお嬢様達を楽しそうに眺めています。 

「あの・・・執事さん」 
そして、栞菜お嬢様。か、栞菜お嬢様も目のやり場に困る刺激的なお姿を・・・ 
「ねえ。お願いがあるんだけど・・・」 

な、なんでしょうか?栞菜お嬢様が僕にお願いなど 

1 聞いてみましょう 
2 聞こえないふり 
3 それよりそのしましまのビキニが眩しくて・・・前屈みに 



プールサイドにいる僕に近寄ってくる栞菜お嬢様。見下ろすと、その豊かな胸元が・・・ 
「な、なんでしょうか?栞菜お嬢様」 
「執事さんって泳げる?」 
「はい。それなりには」 
「じゃ、ひ、平泳ぎ、教えてほしい」 

急に僕の顔を見たので思わずびっくりしてしまいました。 

「平泳ぎ、ですか」 
「うん・・・みんなに聞いてみたけど全然やり方わからなくて。 
でも執事さんなら分かりやすく教えてくれるって思って」 

それほど難しくはないですよね。平泳ぎは。 

「教えてくれる・・・?」 

お嬢様のお願いに従うのが執事の勤めとあらば 

1 口で説明する。まさか一緒に泳ぐわけにはいかないだろう 
2 もう少し簡単な泳ぎ方からいきましょう 
3 お胸が近いですよ、栞菜お嬢様 



「わかりました。僕でよろしければ教えて差し上げましょう」 
「ホント?ありがとっ」 

・・・栞菜お嬢様、最初の頃に比べたら普通に会話してくださる様になりました。 
おとなしい方だと勝手に思っていましたが表情や仕草が豊かな方なんですね。 

さて、まさかプールの中に入るというわけにもいきません。なので口頭でお伝えしましょう。 

「平泳ぎは水の中を手でかき、足で大きく蹴る様な感じで進んでいきます」 
「なんか難しそう・・・でも頑張るね」 

プールサイドの端を手でつかみ足を伸ばして蹴る練習をなさる栞菜お嬢様。 

・・・ごめんなさい、その肉付きのいい太ももがたまりません 
「ねえ執事さん。うまくできてる?」 

1 お上手ですよと微笑む 
2 なかなか筋がよろしいですね 
3 これはいいお尻ですね 



いったん練習をやめて心配そうに僕を見上げるお嬢様。 

「お上手ですよ」 

不安そうだったので、できる限りの笑顔でそう答える。 

「・・・ホントに?執事さん笑ってごまかしてない?」 
お嬢様はちょっとイタズラっぽい聞き方でしたが、あまり自信が無いのでしょうか? 
「いいえ。お上手ですよ栞菜お嬢様。これなら次は手も一緒に練習できますね」 
「・・・え、手は、まだいいよ。しばらく足の練習するから」 

今の言葉はお世辞では無いのに栞菜お嬢様はまだ足だけしか練習をなさろうとしません。 
もっと自信を持たれてもよろしいのですよ。僕のよりきれいなフォームですし・・・ 

「・・・なんか、不思議」 
「えっ?」 
「執事さんと話すの、前より緊張しなくなった気がする。ちょっとしてるけど・・・」 

恥ずかしそうに僕から目をそらしてしまう。 
そ、そういう反応ですと僕もなんだか恥ずかしくなりますよ 

1 前よりは男性と話せますか?と尋ねる 
2 うれしいです、と微笑む 
3 うれしくなり思わずプールに飛び込んだあと我に返る 



恥ずかしいですがそれはさておき・・・ 
栞菜お嬢様の男性恐怖症が少しでも快方に向かっていると思うと嬉しいですよ。 
「うれしいです、お嬢様」 
「やだ、そういう笑顔されると恥ずかしいの!!」 

いきなりお嬢様が僕に向かい両手でばしゃばしゃと水をかけはじめた。 
ま、まだ完全には治ってはいませんよね。特にこういう類のものは・・・ 
「お嬢様ぁ〜、服がびしょ濡れですよぉ〜」 
「執事さんがからかうからでしょっ!」 
「嬉しいから笑っただけです、ああっ、冷たいですぅ〜」 

なんだか栞菜お嬢様は以前よりも普段からそれなりに接してくださる様になった気がいたします。 

先ほども言いましたがもう少しおとなしいと勝手に思っておりました。 
しかし笑顔の素敵な方なんです。そう、眩しくて・・・ 


「あ!執事さんが栞菜と遊んでる〜」 
「栞菜ちゃん一人じゃ大変でしょ?協力してあげる」 

はっ! 
ま、まずいです、あちらで遊んでいた舞美お嬢様達が! 

「がぁーっといっちゃうよ!そーれ!」 
「痛いです舞美お嬢様!」 

まるで石をぶつけられているかの様な痛みです。舞美お嬢様にかかれば水はまさしく凶器に 

「ほらほら逃げられないよ〜」 
「執事さん無駄だよ、舞ちゃんの言うとおりだからっ」 

左右から交互に水をかけてくる舞お嬢様と千聖お嬢様。か、顔にあたって息ができませんよ 

「プールに引きずり込んじゃえ、キュフフフ」 
「身体中をチェックしてやるんだよ♪」 
「お止めくださいぃ、早貴お嬢様ぁ、えりかお嬢様ぁあ〜!」 

二人がかりではかなうはずもなくプールに引きずり込まれて 


・・・栞菜お嬢様、笑ってます 

貴女の笑顔が眩しいです。 

「執事さん、やられて喜んでない?ちょっと変態さんなんだね」 

前は僕に振り向いてくださらなかったのに、信じられません。 

僕はいけない人間だ 

いつまでも振り向いたままでいてほしいと願ってしまう 

・・・栞菜お嬢様・・・