雨の日はいつもより仕事が増えて大変です。 従来のお掃除にくわえて外回りの泥汚れなどをふかなくてはなりません。 「よく跳ねるなあここの泥は」 ぶつぶつ言いながら泥をふいて、ようやくお掃除が一段落した。 だが 「わぁああああ〜〜〜〜!!」 舞お嬢様がどたばたと走っていきます。 ご丁寧にたった今僕が拭いたところを、一寸の狂いもなく真っ黒な足跡をいっぱい…… 「舞お嬢様!そこは今お掃除したばかりなのですよ」 「雨〜〜雨〜〜」 だめだ、まったく僕の話に聞く耳をお持ちではありません。 ……おや?よく見ると舞お嬢様お一人のご様子。 いつもご一緒の千聖お嬢様はどちらにいらっしゃるのでしょうか 1 気になるのでお屋敷に戻ってみよう 2 舞お嬢様と遊びたい 3 それよりもう一度掃除しなければ …いや、まずはこの真っ黒い足跡からお掃除せねばなりません。 せっかく綺麗にしたのに舞お嬢様ってば無駄になさるのだから。もう… 「うわぁ、雑巾が真っ黒になってしまった」 なんとか拭き取りおわると 「わぁああああ〜〜〜!!」 ま、舞お嬢様!またたった今拭いたばかりのところを!! さすがに二回も同じ事をされては注意をさしあげないわけにはまいりません。 「舞お嬢様」 「なに?ひつじさん」 「失礼ですがこちらはお掃除です。遊ぶのでしたらどこか別の場所でおねがいしてよろしいでしょうか」 「やだ。ここがいいもん」 「おねがいです。現在お掃除中なのですよ」 「い〜や〜だ。ひつじさんの言うことは聞きたくない」 1 仕方ないから後回しにしてお屋敷の中をお掃除しましょう 2 頼みますからそこをどいてください 3 仕方ありませんね。お尻を出しなさい 仕方有りませんね。ご主人様のお申し付けの通り、貴女を 「なっ何してんのひつじさん?!やめてぇ、きゃあああああ!」 「申し訳ありません舞お嬢様。貴女が言うことをお聞きしてくださらないのならば、僕はこうするしかないのです」 「きゃ〜〜〜!セクハラしないで〜!エッチ、ばか、おっきな声で叫ぶよ!」 「…………………」 「う、嘘とか思ってるでしょ?!ホントだよ。ホントにやるからね!」 もし舞お嬢様が本当に大きな声を出された場合…… たちまちそのお声はお屋敷の中に響くでしょうし、果たしてどのお嬢様がこちらに来るかわかりません。 「ひつじさん、私のお尻叩いたら許さないからね!」 1 おもしろいですね。呼んでみてはいかがですか 2 それは困ります… 3 お願いです、どこか他の場所で… 「よろしいですよ。どなたかお呼びしても」 舞お嬢様のお体にそっと触れると、びくっと強ばらせて僕を見上げた。 「ほ、ホントに叫ぶよ!叫ぶからね?!」 しかし言葉とは裏腹になかなか叫ぼうとはしませんでした。 「…舞お嬢様、失礼いたします…」 意を決して、その細いお体をつかまえて 「ひっ!や、やだ、やだってば、やだぁ〜」 「申し訳ございません。これも貴女のためなのです」 まずその小さなお尻に手を振りかざして… 「誰か助けて〜〜〜〜!ひつじさんによばいされる〜〜!」 その言葉に思わず手をおろしてしまった。 な……なぜ舞お嬢様がその様な言葉をご存知なのですか?! …戸惑う僕をよそに扉が勢い良く開いて、そこに立っていたのは 1 从#・ゥ・从<舞ちゃんに何してんの?! 2 リl|*´∀`l|<よばい発見!現行犯逮捕なんだよ♪ 3 リ;・一・リ<し、執事さん?!だめだよ! 「し、執事さん?!何してるんだよ!」 そこに立っていたのは千聖お嬢様だった。 「千聖〜たすけてぇ!ひつじさんによばいされちゃう!」 「あ、あの、これは…千聖お嬢様…」 …千聖お嬢様は少し何かをお考えになった様な顔で、舞お嬢様に尋ねた。 「ねえ舞ちゃん。もしかして何かしなかった?」 「え?!」 「執事さんが理由もなしにそういう事をするっておかしいから。正直に答えて」 「ち、千聖はひつじさんの味方なの?私のこともう飽きちゃったの?ひどいよ〜うぇえ〜ん」 明らかにウソ泣きをなさる舞お嬢様。しかし遠くから見ると泣いている様に見えるかもしれない 「ま、舞ちゃん、何をしたか答えてよ」 「やだ!千聖なんかもう知らない、うぇえ〜ん」 …なんと悪い表情ですか、舞お嬢様。こういう一面もお持ちだったのですか 1 僭越ながら舞お嬢様が何をなさったかご説明させていただきます 2 …なんだかお仕置きどころではなさそうだ、やめよう 3 さらに舞お嬢様が「私ひつじさんによばいされたの!」と 「私ひつじさんによばいされたの!」 「ま、舞お嬢様?!」 「千聖ぉ〜たすけてぇ〜!もっとよばいされちゃうよ〜」 千聖お嬢様は頭を抱えていらっしゃるご様子。 「あ、あの…そのよばいっていう言葉の意味がわからないんだけど、誰に教わったの」 「えりかちゃん。ひつじさんに怒ら…襲われたらこう言いなさいって」 え、えりかお嬢様…!貴女は何をなさってるのですかっ! 舞お嬢様はすでにその使い方を間違ってますよ…いや、意図的に間違えているのかも… 「…執事さん、悪いけど舞ちゃん借りるね」 「は、はい」 千聖お嬢様は舞お嬢様を連れてお屋敷の中に入ってしまった。 「舞ちゃんホントのこと言ってよ!執事さんを困らせたんでしょ?」 「だから知らないもん!もういい、おっぱいもんじゃうから!」 「いっ痛いよ、やめて、きゃあああっ」 今度はお二人で遊ばれている様だ。 しばらくしても出てくる気配がなかったので、ようやくお掃除を再開できた。 …舞お嬢様はますますお転婆になっていくな。 千聖お嬢様と比べるのは失礼ですが、もう少し、その、なんといいますか ……いけない、早くお掃除をおわらせなければ。