B館のお嬢様は皆個性が強くて、いつも参ってしまいます。 
特に桃子お嬢様や梨沙子お嬢様、雅お嬢様はお元気で毎度ぐったりさせられてしまい… 

…茉麻お嬢様は違う意味でぐったりですが 
佐紀お嬢様や友理奈お嬢様はそれほど騒がしい方ではないので正直安心します 

そして、千奈美お嬢様も桃子お嬢様とご一緒の時はとても騒がしいのですが… 
お一人の時ではそれほどではありません。 

さて…その千奈美お嬢様はどちらにいらっしゃるのでしょう? 
いつものとおり森にいらっしゃるのかと思い探したのですがお姿は見当たりませんでした。 

ここではないとしたら… 

1 お屋敷の中でしょうか? 
2 ま、まさかC館の冷蔵庫に 
3 もう一度森の中を探してみよう 



お屋敷の中にいらっしゃるのかもしれない。探してみよう。 
「千奈美お嬢様〜、どちらにいらっしゃるのですか〜?」 

…いない。ご自分のお部屋にいらっしゃらないとは。 
ならば違う部屋を探してみるとしましょう。 
「千奈美お嬢様〜」 
お屋敷にはいらっしゃらないのか?そう思っていたら 

「あっ」 

階段を上っていく千奈美お嬢様を発見した。お声をおかけしましたが、僕に気付かず… 
「お嬢様お待ちください」 

あわてて追い掛けていく。えっと、千奈美お嬢様がむかっている先は 

…屋上? 

屋上といいますか、屋根といった方が正しいかもしれません。 
「千奈美お嬢様」 

天窓から屋根へと上がってしまった。いったいあそこで何をなさるおつもりなのでしょう 

「………あっ」 

そっと天窓をあけて様子をうかがってみた。 
千奈美お嬢様は屋根の上でなにやら動物と遊んでいらっしゃるみたいですが… 
あの動物は… 
「にゃ〜ん」 
「よしよし、おいで桃ちゃん。遊ぼう」 

あれは猫ですか。かわいらしい黒猫ですね。 
B館のお嬢様は動物がお好きなのでしょうか? 

「こら、爪だしたらだめっていってるでしょ」 
「んにゃ〜お」 
…なんだか微笑ましいお姿だ。黒猫の猫パンチと、それを指で返している千奈美お嬢様。 

1 しばらく様子を見てみる 
2 僕も猫ちゃんと遊びたい 
3 猫があくびしてるぞ。千奈美お嬢様も一緒にあくびなさっている 



「ふにゃ〜〜〜…あ〜お」 

ふふふ、かわいいな。あんなに大きなあくびをしちゃって。 
「眠いの桃ちゃん?私も、ふぁああああ………」 
おや。千奈美お嬢様もつられてあくびなさった。 
…うふふ、失礼だけどなんだか千奈美お嬢様も可愛らしいな。 

「……にゃ」 
猫はその場にこてんっと横になった。 
「そっかそっか、眠いのか、うん。うん」 
その猫をあやす様に体をぽん、ぽんと軽く叩く千奈美お嬢様。 
「…私も眠いの。一緒に寝ていいよね」 

そういうと、そのまま横たわってしまいました。 
なんだか…桃子お嬢様とご一緒の時とは違いますね。 

1 寝顔を拝見いたします。屋根へ登るぞ! 
2 背後から気配がする 
3 他のお嬢様にあいにいきましょう 



やっとお会いできたんだ、失礼いたしますよ千奈美お嬢様。 

「ニャ………ZZZ」 
「ん〜〜〜…」 
もうおやすみになられたのですか千奈美お嬢様。 
「……ふふっ」 

失礼だけど思わず笑ってしまった。だって、猫と千奈美お嬢様の寝顔がそっくりで。 
「ニャ」「ん〜」 

寝返りをうつタイミングも、方向も同じ。 
なのでまた笑ってしまいました 

……千奈美お嬢様って美しい脚ですね。 
すらりとした長い脚で適度に健康なお肌の色、これはなかなか… 

「ん〜〜〜…」 
また寝返りをうたれた。ああっ今度は仰向けに。 
…ノースリーブのシャツがめくれて、お、おへそが見えちゃってますぅ! 

いけない、千奈美お嬢様でこんな妄想をするなんて。 
でも、ああ… 

1 躊躇しつつ脚を触る 
2 おへそを出していてはお腹を悪くいたします。直しましょう 
3 僕も添い寝いたしましょう 



気を取り直して、千奈美お嬢様のめくれたおへそを直して差し上げなければ。 
「失礼いたします、千奈美お嬢様」 
おやすみになっているのでお返事は無い。 

「ん〜〜〜、やだ執事さ〜ん」 

一瞬凍り付いたがどうやら寝言だったみたいです。 
「だ〜め〜、そんなの入らないから〜」 

…どんな夢をご覧になってるのでしょうか。想像はしたくないですね 
それより早くおへそを隠して差し上げなければなりません。改めて失礼いたします 
「だからぁだめってば執事さん!私の口にそんなおっきなおにぎりはぁ」 
入らないとはおにぎりだったのか。なんだか安心した様な、がっかり…いえ… 
「も〜〜〜やぁ〜ですってばぁ〜♪」 

勢い良く寝返りをうつ千奈美お嬢様。 
すると、そのまま止まらなくなって屋根を転がっていく。 
「お嬢様ぁ!!」 
「す〜、す〜」 

あの状態でもまだすやすやと…恐ろしい 
ってそれどころではない! 

1 急いで抱き留める 
2 自分の体をストッパーにして止める 
3 間に合わない…落ちてしまうっ! 



それほど速く転がっていくわけではない。 
僕の体をストッパーとして使えば止められるはずだ、千奈美お嬢様今すぐお助けします! 

「執事さぁあ〜ん」 
「千奈美お嬢様…!」 

僕に近づいてくる。あと、少し、あと、ちょっと………! 
「はうっ!」 

思っていた以上に衝撃は大きかった。 
かがんで千奈美お嬢様を受けとめたのだが、まずい、よろけてしまった。 
この屋根、いがいと角度が高いぞ。ダメだ…踏張れそうにないかもしれない。このままでは転がってしまう 

1 根性で頑張る 
2 千奈美お嬢様につかまる 
3 落ちても大丈夫だと思ってみよう 



かがんだままでは落ちてしまいそうだ。なんとか体を伸ばせば 

「く、くく、くっ」 

…無事に伸ばせはしたのですが、下半身が危ういです。下手に力を入れたら転がっていきそうな 

「…ふぁああ…」 
ち、千奈美お嬢様!おはようございます 
「……!し、執事さん、おはようございます!きゃああやだぁ、すっぴんで寝起きなのにぃ〜」 

きゃあきゃあ叫びながら僕に近づいてくる… 
…確か、千奈美お嬢様にはくせがお有りでした。桃子お嬢様がおっしゃってましたが、恥ずかしくなると人をぐいぐい押すという 


…………押す…? 

そっ、そんな、神様。 
僕が何をしたっていうんですか!神様! 

「やだぁ〜見つめないで執事さぁあ〜ん」 

1 来ないでくださいお嬢様、助けて! 
2 猫に注意を向けさせれば助かるかもしれない 
3 近寄ると口を聞かないぞと脅す 



「も〜ぉ〜、起きたらすぐ近くにいるなんて反則だよ〜」 
いやです!来ないで、押さないでください! 
「うふふふふ、うへへへへ」 

その癒してくださる笑顔がこれほど恐ろしいとは…… 
だめだこのままでは押されてしまい地面にまっ逆さま。なんとか注意を僕以外に向けさせなければ…! 
「千奈美お嬢様、猫ちゃんが遊んでほしいみたいですよ!」 
「私は貴方と遊びたい。貴方といっしょがいいっ」 
「ほらっ猫ちゃんが、お願いですから遊んであげてください。猫ちゃんもそう言って…」 
「ZZZ…」 

千奈美お嬢様はお顔を真っ赤にして、僕の体を… 

「執事さん大好きぃっ」 

…まるで体が後ろにひっぱられていくみたいに僕は 

終わった 

ああ、落ちる。落ちてしまう 
「執事さんどこいったの?」 
屋根から足を踏み外すまでのわずかな時間で千奈美お嬢様の声が聞こえた。 
まだご自分のなさったことにお気付きではないのですか 

そんな、僕はここで立ち止まるわけにはいかないのに。 
まだ千奈美お嬢様とほとんど…そんなの… 

お屋敷はかなり高かった。落下している時間が意外に長かったぞ 
もうすぐ地面だ、いやだ、まだ…僕は………! 

神様… 

¨ボフッ¨ 


地面って意外にやわらか…いや、そんなはずはない。 
しかし僕が落ちた場所はたしかに思ったよりやわらかかった。 

「ひっかかったあ〜!」 

このお声は…… 

「こないだお尻叩いたお返し!ざまーみろっ」 
「み、雅お嬢様…」 
勝ち誇った様にけらけら笑っている雅お嬢様。 
普段なら悪魔に見えますが、今は女神様です。お、おかげで助かりました。 

「みっともないなぁ、大人の男がそんなに泣いちゃって」 
「ありがとうございます雅お嬢様!感謝いたします!!」 
「穴に落とされてなんで感謝してんの…?」 


从*´∇`)<ころしてしまいたいほどに執事さんが好きです (;執事)<冗談になっていませんよお嬢様 从o゚ー゚从<執事さん… リl|*´∀`l|<またよばいしちゃうんだよ リl|*´∀`l|<キョキョキョキョキョ 从o゚ー゚从<私もよばいしようかな…