C館の仕事が一段落したので次はB館に行くことにした。 
こちらの方はあまりする事はないのだが放っておくわけにはいかない。 

お屋敷の外は相変わらず蔦が屋根からも地面からも走ってお化け屋敷の様だが、 
中はC館とほぼ同じ構造になっているので迷うことはない。 

だけど…やはり中は散らかり放題だった。 
今日はお休みなのですがお嬢様たちはお屋敷にはいません。皆様外で遊ぶのがお好きですから… 

「ぐすっ、ぐすっ…」 
「友理奈お嬢様…」 

ご挨拶しようと思ったら、なんと…泣いている。いったいなにがあったのでしょう。 

1 聞いてみましょう 
2 泣かないでください、と慰める 
3 おや?茉麻お嬢様もご一緒ですか 



「どうされたのですか?友理奈お嬢様」 
「あっ!執事さぁん助けてぇ」 

僕を見るなり駆け寄ってきたお嬢様。いったいどうされたのです、泣かないでください。 
「あのね、大変なの……まあさがね、まあさがね…」 

そこから先を言おうとした様ですが、涙が目からあふれて言葉を出せません。 
…いまなんと?茉麻お嬢様がどうなさったのですか?! 
「どうしたらいいのかわからないの。助けて執事さん!」 

これはなにやらただならぬ事態の様です。 

1 急いで茉麻お嬢様のもとへ向かう 
2 行く前に茉麻お嬢様の容態を尋ねる 
3 部屋からうなり声が聞こえるぞ 



「どちらにいらっしゃるのですか?!」 
「あっち…助けて執事さぁん」 
友理奈お嬢様の案内で、茉麻お嬢様のもとへ急ぐ。 
悪い考えばかりが頭をよぎります。果たして茉麻お嬢様はご無事なんでしょうか… 
何か大きな怪我をなさったのか、それとも熱を出されたのか。 
あるいは風邪や伝染病、いやもっと悪い病気、すぐに入院しなければならない様な重い病気… 

しっかりしなければ。友理奈お嬢様は軽くパニック状態だし、僕までそうなるわけにはいかない。 

「この部屋…」 
「茉麻お嬢様!!」 

こちらは医務室か。C館と同じ位置にあるみたいだ。 
「うをっ?!」 
さらにびっくり。ベッドに寝ていたのは……熊?! 

「しっかりしてまあさ!執事さんが来たよ!」 
友理奈お嬢様、これはいったいどういう事ですか? 

1 まあさというのはこの熊の名前ですか 
2 茉麻お嬢様は熊になってしまったのですか 
3 医務室に誰か入ってきたぞ 



ちょっとよく状況がわかりません。 
友理奈お嬢様はこの熊をまあさとお呼びになったという事は… 

「お嬢様、まさか茉麻お嬢様は熊になってしまったのですか?」 
「ちがうよぉ〜!まあさが大変なのぉ!」 
「ですがこの熊さんをまあさと…」 
「熊の名前。言ってなかったけぇ?」 
「初めてお聞きしました…」 

確かあの黄色いカエルも早貴お嬢様の様なお名前をつけてましたよね。 
友理奈お嬢様は独特の感性をおもちの様です… 

「バウ………」 
この熊さん、ぐったりとしてあまり具合がよろしくない様です。 
「大丈夫ですか?熊さん」 
「バウウ、バウ…」 
頭や体を触ってみましたが熱はないみたいです。 
果たしてどこがよくないのでしょうか? 

1 熱じゃないならどこか怪我してるのか? 
2 そういえばお腹をさわった時苦しそうだった 
3 突然暴れだす熊さん 



あの人懐っこい熊さんが苦しんでいるのはつらいです… 
「大丈夫ぅ?ねえまあさ、ねえ…」 
友理奈お嬢様もさきほどからずっと熊さんの手を握り、心配そうに見守っています。 
「ウガーーーーーーっ!」 
「きゃあああああ!」「う、うわっ!」 
突然熊さんがベッドから飛び上がり、暴れ始めました。 
いえ、暴れているというよりも転げ回っているというか…まるで痛みに耐えられずに苦しんでいるかの様な… 
「落ち着いて、まあさ!」 

友理奈お嬢様は熊さんを必死で押さえようとしていますが、あのままでは危険です。 

もし熊さんが友理奈お嬢様に向かって何か危害を加えたら… 

1 僕が熊さんを止めます! 
2 待てよ、足に何か刺さってる! 
3 うわもう一匹熊が来た!いや、あなたは 



「ウガーーーーーー!!」 
「まあさ!きゃっ…!」 

あつ、いけない。熊さんが友理奈お嬢様に何かしようとしている 

「いけないっ!」 
「バウッ?!」 
そのまま熊さんに体当たり。 
これで、なんとか友理奈お嬢様に襲い掛かろうとするのを止められた… 
「し、執事さん?!」 
「お嬢様はやくお逃げくださいっ!は、はやく…!」 

僕一人じゃ足止めできる時間なんて限られてます。せめて友理奈お嬢様だけは無事でいてほしいですから… 
「バウッ、バウバウ、バウウゥ」 
「暴れちゃダメだ。こらっ」 

熊って意外に力がないのか?さっきよりはおとなしくなった様な気がします。 
人間の力でも押さえられない事はないんですね。精一杯押さえるのがやっとですけど 

「バウ……」 

完全におとなしくなった。 

「もう大丈夫よ。よしよし、痛かったね」 
「ま、茉麻、いつからいたの?!」 

…友理奈お嬢様の言葉の通り、いつの間にかそばに茉麻お嬢様が 




「熊ちゃんが暴れてるのが見えたから」 
手に枝の様な物を持ちながら答える茉麻お嬢様。 
「こんなのが刺さってたからね。痛かったよね、よしよし」 
「バウッ…」 
熊さんの顔を撫でる茉麻お嬢様の表情からは包み込む様な優しさが見えました。 
「バウバウ」 
「いいよぉ、痛かったんでしょ?暴れちゃうよね」 
友理奈お嬢様も熊さんの頭を撫でている。ごめんなさい、とお嬢様に言っている気がした。 

「あ、あの、執事さん」 
急に僕に近づいてくる茉麻お嬢様。あの…息が荒いのですが… 
「お怪我はないですか?大丈夫ですか?!」 
「大丈夫です。ご心配には及びませんから…」 

茉麻お嬢様の前に差し出した手から赤い液体がつぅーっと流れる 
そういえばさっき爪が当たった様な気がします。しかし大した怪我では 

「大変!!いますぐ寝てください!しゅ、しゅ、手術しなきゃ!!」 
茉麻お嬢様…待ってください、やめて、うわああぁあ 

1 どうして服を脱がせるのですか?!あっ、パンツはだめ… 
2 茉麻お嬢様をなだめる 
3 なぜ友理奈お嬢様も一緒に僕をおさえるんですか 



「茉麻お嬢様落ち着いてください。少々かすっただけです」 
「大変っ、執事さんが死んじゃう!友理奈ちゃんはやく執事さん寝かせて」 
「え、でもかすっただけだって……」 
「はやく!!」 

茉麻お嬢様の勢いに驚いて、仕方なく僕を押さえてベッドに寝かせる友理奈お嬢様。 
あまりその力は強くはなかったけど… 
「執事さぁん、大丈夫ぅ?」 
「は、はい。僕なら特に大した怪我ではありません」 

茉麻お嬢様はさっそく僕の服を脱がして… 
熊の爪とはいえ軽くかすっただけだから大した怪我ではないのですが、茉麻お嬢様はパニック状態です。 
「今すぐ治さなきゃ!待ってて執事さん!」 

熊さんはすっかり具合が良くなったのでいいんですが、今度は僕がこうなるとは。 

茉麻お嬢様は僕の腕に消毒液を塗っている。い、意外としみるなこれは… 
「やっぱり痛いんでしょ。つらそうだもん。無理しないで」 
「い、いえ…」 

1 これ以上ここにいたら危ない予感がします 
2 かがんでいる茉麻お嬢様の胸元が… 
3 えっ、友理奈お嬢様も近づいてくる… 



「執事さんつらそう。本当に大丈夫なのぉ?」 
ゆ、友理奈お嬢様まで僕に…………! 
お二人とも体は僕と同じくらい大柄ですから、近いとドキドキしてしまいます。 
「執事さん顔赤いよぉ。熱があるんじゃない?」 

はっ、お、お顔が近いです友理奈お嬢様。そんなにその綺麗なお顔を近付けては… 
「他に怪我はないですか?失礼します!」 
茉麻お嬢様何をなさるのですか。ぼ、僕の手や足をめくって… 
「大変!あざになってる、いますぐ冷やしてあげますから!」 

あざ?そういえば以前舞お嬢様が僕の足に体当たりをなさった事があったっけ。 
あれには驚いたな。思わずよろけてしまった。 
「お腹はぁ?あっ、ここもあざがあるよぉ」 
友理奈お嬢様が僕のお腹を指差して心配そうに… 
ここは確かえりかお嬢様に階段から落とされた時でした。急に後ろから押されたら受け身もとれませんよ。 

「怪我だらけじゃないですか執事さん!入院です」 
「は、はい…?」 
「ここに入院して執事さん。無理しちゃだめだよぉ」 

いえ、そういうわけにはまいりません。 

1 今すぐC館に戻らねば。冗談ではなしに入院させられてしまいそうだ 
2 ひ、一晩なら… 
3 どなたか添い寝してくださいと言ってみる 



否応なし、と言った感じだ。 
特に茉麻お嬢様は僕をベッドから一歩とて移動させないおつもりらしい。 
「わかりました。一晩だけでしたら入院させていただきます」 
「良かったぁ!」 

茉麻お嬢様、なぜそんなに喜んでいらっしゃるのでしょうか。 

「あ…い、いや、執事さん大丈夫?他に痛いところはありませんか?」 

大丈夫です、と言いづらい雰囲気。茉麻お嬢様は押しが強いのですね。 
「じゃあ頭が…」 
「押さえますっ!」 
しっかりと支えていただいてるのは嬉しいんですが、これじゃ完全に立場が逆では… 
「よく寝られるように子守唄歌ってあげるねぇ」 
「バウバウ」 
熊さんも友理奈お嬢様と一緒に唄ってます。 

結局、その日は夜までB館から出られず… 
またもC館のお嬢様達からお叱りを受けてしまいました。 

強引なんだから茉麻お嬢様ってば… 


リl|#´∀`l|<テーブルに磔にしちゃうんだよ (o#・v・)リ#・一・リ<くすぐっちゃえ! 从#・ゥ・从<みんな待ってたのよ〜 ノソ#^ o゚)<泣いてもやめないキュフフフ ノk|‘−‘)<…… 州;´・ v ・)<や、やりすぎじゃ… 从#・ゥ・从<私まだ1〜2回しか主役になってないんだけどぉ〜 リl|*´∀`l|<けっ ノk|‘−‘)<誕生日祝ってくれなかったね・・・ ノk|‘−‘)つワラ人形、五寸釘<お怨み申す・・・お怨み申す・・・ (;執事)<はうっ?!急に胸に痛みが!