「し・つ・じ・さん♪」 
「きゃあああっ?!」 

休憩室で休んでいたらいきなり耳に生暖かい風がかかったので、危うくカップを落としてしまうところだった。 
またあのお嬢様の仕業ですか。まったくもう 
「いまの声可愛いね。うっふっふっふっふっ」 
「もう少し普通にごあいさつしていただけませんか。えりかお嬢様」 
「やだ。だってさ、執事さんってちょっかい出したくなるんだもん」 

悪戯なさるのがお好きな困ったお嬢様なのだ。 
ほぼ毎晩僕の寝室によばいに来たり、他のお嬢様がお風呂に入ってる間に着替えを隠したり。 
最近は少々手が付けられなくなってきている。 

「ねえねえお願いがあるんだけどぉ。聞いてくれるよね」 
「…なんでしょうか」 
「よーく聞いてね。あのね… 

1 お料理を教えてほしいんだよ」 
2 私と今からセックスしなさい」 
3 お絵描きしたいからモデルになりなさい」 



お絵描きしたいからモデルになりなさい」 

…なんだ、それでしたら別に問題ありません。 
「はい」 
えりかお嬢様は絵をたしなむのか。知りませんでした。 
「よし、いい返事だ!こっちへ来なさい」 
案内されるまま僕はお嬢様についていく。 
「ここは……?」 

お屋敷の敷地内にはさまざまな建物がある。 
そしてここは…アトリエか。何度か見たことがあるくらいで実際に入った事はないな。 
「たまにここで絵を描くんだよ。ほら見て」 
中にいくつも飾られている額縁のひとつを指差して 
「これ、だーれだ?」 
「舞美お嬢様ですね。お上手じゃないですか。えりかお嬢様が描かれたのですか?」 
「そうだよ。もっとほめて♪えへへ」 

お世辞ではなく本当にお上手ですよえりかお嬢様。 
こんなに繊細な筆使いで淡い彩色の絵を描かれるとは…普段のお姿からは想像できません。 

「さ、じゃあ始めようか」 
手際良く鉛筆や筆、絵の具などの道具をそろえていく。 

「脱ぎなさい」 

………はい…? 

「早く脱ぎなさい。今日はヌードを描きたいんだよ」 

1 すみませんがおっしゃっている意味がわかりません 
2 お嬢様も一緒に…だめでしょうか? 
3 嫌な予感が当たった。逃げ出すなら今だ 



「すみませんがおっしゃっている意味がわかりません」 
「ああ言ってなかったね。今日はヌードを描きたいんだよ。だって、前もって言ったら執事さん逃げ出すかなと思って」 

おやめください。いけませんえりかお嬢様…! 
「つかま〜えた♪」 
「きゃああっ!」 
しまった。これはいけないぞ、このままでは服を脱がされてしまう。 
「なに照れてるの?これもお仕事でしょ。お嬢様の言うことはちゃんと聞きなさい」 
「痛いです。お嬢様おやめください!」 

な、なぜ、僕の両手を後ろで縛る必要があるのですか! 
「観念するんだよ。えへへ」 
悪戯っぽく僕を見上げて笑い、ネクタイをするりと外してしまう 

いつものように僕をからかっている感じには見えない。 
えりかお嬢様は笑っていますがその笑顔が何か…怖いです 
「ほぉら脱がしちゃうよぉ…執事さぁん」 
わざと焦らすかのように、ワイシャツのボタンをひとつずつ外していく。 

とてもまずい状況だ。両手は紐で縛られていて動けない。 
ここはいつものお屋敷ではない場所。助けは期待できない。 
「…逃がさないんだよ。今度こそね…」 

1 助けてくださいとお願いする 
2 どうして僕と契りを交わしたいのですか? 
3 あ、アトリエの扉が開いた 



ワイシャツのボタンを全て外し、僕の体から剥がしていくえりかお嬢様。 
「わぁ…細いのに引き締まってるね。執事さん」 
「あ…あの、えりかお嬢様。ひとつお聞きしてもよろしいでしょうか」 
「なあに?」 
「…どうして僕と契りを交わしたいのですか」 

お嬢様は僕を見つめ何回かまばたきをした。 
「…鈍い人。でも、そういうところがいいんだよ」 
「ふああっ?!」 

下に着ていたシャツの上から、僕の敏感な…ち、乳首を… 

「ほれほれ♪かわいい声出すじゃない」 
下からすくい上げる様に触られ、だんだんおへその下が痺れてきた。 
「あ…もうこんなになってるね。普段からたまってるんだ」 

見ないでくださぁい…嫌です。 
あなたの瞳の中に、僕の汚らわしく膨れていくその部分をうつしてはなりません。 

1 お願いです。どうかこの様なお戯れはおやめください! 
2 あの…僕で良ければ、こんな粗末なもので良ければ… 
3 電話が鳴っている。誰の電話だ? 



えりかお嬢様が汚れてしまう。いけない! 

「お、お願いです、どうかこの様なお戯れは…おやめください」 
「たわむれ、ですって?わかってないのね執事さん」 
「うああっ!!」 

僕のその部分をわしづかみにしてぐにぐにもみしだいてくる。 
ら、乱暴なのに…でもっ悔しい、感じてしまう! 

「戯れでやってるんじゃあないんだよ!」 
いけない、今度は怒らせてしまったのか? 
うう…今日のえりかお嬢様はとても過激です。 
「君にはモデルの資格なんかないんだよ。君は絵を描くための紙で十分だ!」 
「ああんっ!!」 

つ、ついに、下も脱がされてしましまった。 
ほぼ一糸纏わぬ姿にされた僕を筆を握りながらにやにやして見ているお嬢様… 

1 その筆で何をなさるおつもりですか 
2 この恥辱に耐えられません。逃げます! 
3 うぅ…おしっこしたくなってきました 



「その筆で何をなさるおつも………」 

そこから先は言えませんでした。えりかお嬢様の筆が僕の、口では言えない部分を撫でて 
「ひゃうっ!」 
言葉は淫らな声に変わってしまいましたから… 
「くすぐったいでしょ?うふふ。もっと聞かせてよ。そのかわいい声を」 
「は…ん、あぁ、んんっ」 
ひぇえ…か、身体中の鳥肌が立ちそうですぅ。 
いつの間にか壁ぎわにまで追い詰められて、僕は力が抜けていく膝で立っているのがやっと。 
「コレ、この色で塗ったらもっとかわいくなるんだよ♪」 
「あ……ふぁあんっ、い、いやですぅ、えりかお嬢様ぁぁ」 
根元からじっくりと意地悪に筆でなぶるえりかお嬢様。 
こ…こんなに恥ずかしい事をされたのは初めてですよぉ。 
「やば…その泣きそうな顔、もっといじめたくなる…」 

も、もう耐えられません… 
男なのに泣いてしまいそうです。こんな、こんなの…! 

1 つらくとも笑顔はやめませんよ 
2 ああ…目の前が涙で… 
3 いけません。僕はもう限界です 



「ん?もう限界?だめなの?ねえ」 
「あ……は……」 
…情けない。まともに返事ができそうにありません。 
さっきから汗も止まりません、心臓がパンクしてしまいそうで… 

「おちんちんを筆でなぞられてるだけなのに。もぉ執事さんてば変態なんだね」 
えりかお嬢様、申し訳ございません。僕は…所詮は人間です。本能には勝てません。 
生理現象とてそれは同じなのです。 

「わぁあっ?!んもぉ、出すなら出すって言いなさい」 
「ご…ごめんなさい…」 

…お、お顔にかかってしまった!ああああなんという事だ。 
僕は…取り返しのつかないことをしてしまった…!! 

「ん〜〜、こんなねばねばしてる。たまってたんだね」 
「……………」 

えりかお嬢様は僕の両手を解かずに、顔にかかったその汚らしい液体を指にとりのばしていた。 

「執事さん…」 

「はい♪できたよ執事さん」 
「…お上手ですね」 

僕の似顔絵。 
こんな顔をしていたのか。あまり意識して鏡を見たことがなかったですから分かりませんでした 

「ホントはさっきの裸を描きたかったけど、似顔絵で我慢してあげるんだよ」 
「ごめんなさいお嬢様」 
「いいの。さ、屋敷に帰ろう」 

これを他のお嬢様が見たら笑っている様に見えるだろう。 
えりかお嬢様は実際の僕の表情より笑顔にして描いていたらしいから。 

だが僕は描いていただいた時は笑えなかった。 
額縁に飾られた僕はどこか哀しそうな顔をしている様に見える。 

「次は裸を描きたいなぁ〜」 
僕の手をしっかりと握り締めるえりかお嬢様。 

その手は、お屋敷に帰ったあとでも 

決して離れることは無かった