僕はまたB館の方へ行くことにした。 
このあいだは森で迷ってしまい、無事に出られたと思ったらあえなくC館より帰りなさいと電話… 

しかし今日はきちんとお屋敷の方へ行きたいと思う。 
こっちの方もC館に負けないほど広い。地図が無いと迷子になりそうだ… 

「綺麗な川だな」 
お屋敷はまだ見つけられないが代わりに大きな川を見つけた。 
こちらの方は自然が多くて空気がいいんだな… 

「………?!」 

なにげなく川をのぞいてみると、なんと 
「誰かいる!」 

目を閉じて川の底に横たわる女の子… 
スクール水着を着ていて胸元に名前が書いてあるぞ。え、と…って今はどうでもいい。それより 

1 飛び込んで川から助けてあげなくては 
2 見なかったことにしてお屋敷を探そう 
3 え?!目が開いたぞ! 



ぴくりとも動かない。普通なら苦しくてもがいたりするはずなのに。 
…はっ、まさかもう手お…いやそんなはずはない!そんなこと考えちゃだめだ。助けなくちゃ 

なりふり構わず飛び込みその女の子を川から助けだした。 
「あ、あの、大丈夫ですか?」 
体を揺すってみたが返事はおろか反応すらない。 
かなり小柄な方だな。髪は黒くて短い。 
スクール水着の胸元にお名前がある、え…と、清水っていうのか 

「もしもーし。大丈夫ですか?あの〜」 

もう一度体を揺すってみたがまったく反応しない。 
もしかしてもう手遅れ…?い、いや、そんなはずは…… 

1 あきらめるな。人工呼吸だ 
2 顔をはたいてみる 
3 ……いま呼吸音が聞こえたぞ。空耳か? 



きっと僕が発見したのは早いはずだ。まだ溺れてからそれほど時間が経ってないはずなんだ。 

…こうなれば人工呼吸をするしかない。 
目の前で生死の境をさ迷っている人を放ってはおけないじゃないか! 

「し、失礼いたします」 
口から入れる空気がもれない様に鼻をふさぎ、顔を近付けた。 
「へ…変なことをするんじゃないですからね。僕はあなたを助けたいから…」 

早くやらなきゃ。何をぶつぶつ言ってるんだ僕は 


¨ピュルルルルル¨ 
「わっ?!」 
…いきなり女の子の口から水が飛び出してきた。 

「ん〜〜〜…あら?どこ、ここ。ていうかあんた誰?」 

い、生きてた…のか?生きてるよな。死人に口なしというし、死んでいたらしゃべれないから。 

「顔近かったけど。なんか変なことしようとしたでしょ」 

1 あなたが川に沈んでいたから助けたんですよ 
2 いや、この人ひょっとしたらしゃべる死人なんじゃ… 
3 夢じゃないかな、ほっぺをつねってみよう。この人の 



「川に沈んでいたから助けたのですよ」 
「……」 
観察するように僕をじっと見ている。 
「ああ、あんた知らないんだ。私のこと。よく見たらみかけない人だし」 

話をしてくれたのでこの人が誰なのかようやく分かった。 
B館の清水佐紀お嬢様。泳ぐのがとても好きで、夏でも冬でも季節を問わず泳ぐらしい。 

そして…なぜか水の中でも呼吸ができるらしい。 
泳ぎ疲れると先ほどみたいに川の中で眠ってしまうのだとか… 
「へえ〜。執事さんか。ありがと、助けようとしてくれたんだ。でも私は水の中でも息できるから平気だよ」 

動物と会話ができるお嬢様とお会いしたのであまり驚きはしなかっ… 
いや、すごいな。並の人間ではないぞ。 
もはや¨お嬢様¨ではない様な気もいたしますが… 

1 他のお嬢様はお近くにいますか? 
2 さぞ泳ぎがお上手でしょうね。見せていただけますか 
3 いやあ人魚かと思いましたよ 



「他のお嬢様はお近くにいますか?」 
「ん〜〜〜と、あっ帰ってきた。お〜〜い」 

佐紀お嬢様が手を振る先にもう一人歩いてくるのが見える。 
…おお、かなり大きな方だぞ。縦にも、横にも。失礼だが一瞬奥方様と間違えてしまった。 
「茉麻〜、この人が執事さんだって」 

茉麻というお名前なのか。包容力のありそうな素敵なお名前だ 

「…茉麻?」 
茉麻お嬢様は僕を見るなり目を丸くして物陰に隠れてしまった。 
あら…僕何かいけないことをしてしまったかな。 
「執事さんを見るなり隠れるなんて失礼だね。ちょっと行ってくるよ」 

1 佐紀お嬢様にお任せしよう 
2 いえ僕が行きます 
3 佐紀お嬢様と一緒にいこう 



「いえ僕が行きます」 
行こうとした佐紀お嬢様を止めて、茉麻お嬢様が隠れた岩へ急いだ。 
「初めまして茉麻お嬢様」 

…お返事が無いぞ。 
「あの〜、お嬢様〜」 
「見ないで〜。見られたくない〜」 

…なぜに? 
遠くから見ても何もおかしな格好ではなかったというのに。 
恥ずかしがり屋なのだろうか?栞菜お嬢様と同じで男性が怖いとか… 

「お嬢様出てきてください。きちんとお姿を拝見して御挨拶がしたいのですが」 
「来ないで〜。いやぁああ〜」 

困ったなぁ…嫌われてしまったか?まだきちんと御挨拶する前からこれでは 

1 説得してみよう 
2 佐紀お嬢様お助けを〜 
3 僕がお嫌いですかと尋ねる 



…思い切って聞いてみようか。 
「僕のことお嫌いになってしまいましたか。お気に障ったのなら謝ります」 
「そ…そうじゃないよ…」 

次に来たのは意外な返事だった 

「む、むしろ……あの、その…あなたを見て、えっとぉ…」 

声がだんだん小さくなっていくので聞き取りづらい。何とおっしゃっているのだ? 

「もういいよ執事さん、あとはなんとかするからさ」 
ぽんっと僕の肩を叩く佐紀お嬢様。 
「あ、あの」 
「…気にしないで。茉麻は執事さんのこと嫌いになんかなってないよ」 
そのまま岩の後ろに入り、しばらくして茉麻お嬢様と一緒に出てきた。 
「ほら茉麻、挨拶」 
「……は、初めまして。す、す、須藤茉麻っていいます」 

顔どころか全身を真っ赤にしている茉麻お嬢様。 
「初めまして」 
ちら、と僕の顔を見たと思ったらすぐに顔を背けてしまった。 
なんだか緊張するなぁ…普通に御挨拶したのに… 

「これでもうみんなにはあった?こっちにもC館と同じです七人いるんだけど」 

えっと、 
確か…まだ六人だけのはずだ。あと一人はどちらに? 
「ついてきて。屋敷の中にいるよ」 


ここがB館なのか! 
な、なんというか…C館と比べて、その〜個性的というか。 
「お化け屋敷じゃないよ。ちゃんと人が住んでるから」 
「いえその様なことは思ってません!」 
建物のいたるところに植物の蔦がからまっている。 
とてもじゃないが外から見たら誰かが住んでいる様には…… 
「さ、入って。執事さん」 
佐紀お嬢様、茉麻お嬢様に続いてお屋敷に入ると 

「あれっ?」 

一瞬ワープしたかと思ったが、よく見ると違う。でも似ている。C館の内部と構造がそっくりだ。 
ちがうところは観葉植物がたくさん置かれているくらいか 
「こっちだよ」 
佐紀お嬢様は軽い足取りで階段を登っていく。ま、待ってください、早い… 
「ここにいるよ」 
奥の部屋で立ち止まり、扉を数回叩いた。 
「みや〜、起きてる?」 

しばらくしてかすかに内側から扉を叩く音がした。 
「お客さん、入れてあげて」 
またしばらくして鍵を外す音がした。入ろうとしたら 
「…気をつけてね執事さん」 

佐紀お嬢様が意味ありげに笑った。うーん気になるな 

1 聞いてみましょう 
2 気にせず入る 
3 開けたふりして入らない。相手がどうでるか見てみよう 



その笑いが気になったけど見なかったことにして入ろう。 
「失礼いたします。僕は」 

¨ガコッ!!¨ 

……………い、痛ぁい… 
頭が、痛い!身長が縮んだんじゃないですかこれは?! 
僕の足元に袋が落ちてきた。なんかごつごつしてて丸の中にみと書かれている。 
開けてみると大量の灰皿が入っていた。な、なんとおそろしいことを 
「引っ掛かったね。だから気をつけてねって言ったじゃん」 
「佐紀お嬢様、これはいったい?いたたた」 
「みやはいたずらが大好きなの。私達もうかつに近寄れなくて」 

いたずらで済む問題じゃないですよこりゃ…打ち所が悪かったら大変ですよ 

それで、そのお嬢様はお部屋の中を見回しても見当たりません。 
「みや〜、執事さんに挨拶しなよ。出てきて」 

…扉を叩く音がしたし鍵を外す音もした。窓が開いてる様子も無いぞ。部屋の中にいらっしゃるはずだ。 

1 ロッカーが怪しい! 
2 もう帰ります…いやになっちゃった 
3 お返しだ、バルサンで炙り出してくれるわ! 



このお屋敷に来て頭にきたのは初めてだ。こうなれば 
「なっなにしてんの執事さん?!ダメだよ!」 
「離してください!このお嬢様には少々愛の鞭が必要なのですから!」 
「だめっ、それはさすがにやばいって。ね?やめよう」 
「離せこのスク水!うおおおおおおお!」 

最近のバルサンは水さえあれば起動するのだ。このコップを注げば終わりだよ、はっはっはっ 
「うわ、やっちゃった。うわわ〜〜もう煙が!」 

さあ出てきなさいお嬢様。 
っとその前にこちらが出ないとまずいかな 

「なにこれ?!げほっ、うわ〜最悪〜!」 

ロッカーから飛び出してきたぞ。あなたがいたずら大好きなお嬢様ですね。 
「早く外に出てみや!」 

広いとはいえあっという間に部屋に煙が充満したので慌ててドアを閉めた。 

「少々悪戯が過ぎました。お許し下さい」 
「…死ぬかと思ったじゃん。あんたなんなの!」 
「まあまあみや、お互い様じゃん。みやだって初対面の人の頭に重り落としたでしょ」 
「私のいたずらは許されるの。わかる?」 

何をおっしゃるのでしょうかこのお嬢様は。 
変な形にはなったがようやく自己紹介することができた。 
「僕は執事です」 
「…私は夏焼雅。よろしくね、執事さん」 

心なしか僕に向ける目線が厳しいのですが… 
「負けないから。絶対にいたずらであんたをたたきのめしてやるから!!」 


斯くして、ようやくB館のお嬢様全員ともお会いできました。 
こちらのお嬢様は少々個性が強い様ですね…… 

「見てなよ、執事!」 
「雅お嬢様目が怖いです」 


州´・ v ・)<執事さん遅いなぁ・・・ 州´・ v ・)<最近ちがうところに行ってるみたいだし。さみしいな・・・ ノノl∂_∂'ル<次こそは 川´‐_‐リ<ZZZ 从´∇`)<おやどざえもん発見! 从´∇`)<石投げちゃえ ガツン 川´゜_゜リクタッ 从;´∇`)<ほんものになっちゃった 从o゚ー゚从<執事さん… ル*’ー’リ<水浴びはきもちいい〜 从´∇`)<みやのあごはフランスパン 从o゚ー゚从<悪口はやめなさい。どこかで聞いてるかもよ 从´∇`)<わからないって。フランスパンには 壁|ブオッ ======→ -从;´∇`)→<な、なんか刺さったよ 从o゚ー゚从<吹き矢… ノソ*^ o゚)<執事さんはむっつりスケベ…カタカタ。送信